はつ恋 ツルゲーネフ
はつ恋 ツルゲーネフ / 感想・レビュー
☆よいこ
16歳の夏、僕は隣の別荘に住む少女に恋をした。少女は多くの信奉者に囲まれ高慢で気高く、そしてとても美しかった。「僕は足を糸で縛られ、彼女の足元を回っている昆虫だった」ある日、僕は自分の父親と少女の密会の現場を目撃する。▽小川洋子さんが文章を書いた本。表紙は真っ白だが各ページしっかりと絵本のように絵があり、ふりがなも親切なので中高生にも読みやすい。
2020/01/10
雪月花
ツルゲーネフの「はつ恋」を小川洋子さんの文、中村幸子さんの絵で読む絵本。ツルゲーネフの原作は読んでいないので、「こういうストーリーだったのか!」と衝撃を受けた。「はつ恋」というタイトルとパステルカラーで描かれる絵とは裏腹に、人生の悲哀や儚さを終始感じる。どのページにも登場する蝶々は何を象徴するのか・・原作を読んでみたいと思う。
2022/06/09
しいたけ
これは買ってよかった。手元において大事にしたい絵本。小川洋子さんの訳と中村幸子さんの絵が、可愛くて凛としていてとてもいい。「もはや僕は子供でも、少年でもなく、彼女を恋する人になった」。昔読んだ「はつ恋」の訳はどんなふうだっただろう。「ちょっと大人な絵本シリーズ」。これからたくさん出るといいな。「はつ恋」のお話じたいはヒリヒリだった。
2016/02/29
空猫
原作は120頁の古典名作。それを幻想的な挿し絵と共に仕立てた大人の絵本。ただ少年の、はつ恋の相手が「少女」だとイメージが変わっちゃう。 それでも、原作の文章を抜粋した短さも雰囲気を損なわないし、少年の苦しい胸の内など、絵でも上手く表現されていて 素晴らしい。
2022/06/30
まさ
トゥルゲーネフの『初恋』を小川洋子さんの文、中村幸子さんの絵で。原作をかなり短くしているものの、そこは小川洋子さんの洗練された文だからでしょう、やわらかくも物悲しさも漂う中村さんの絵とともに入り込んでいきます。
2023/02/26
感想・レビューをもっと見る