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後巷説百物語 (怪BOOKS)

後巷説百物語 (怪BOOKS)

後巷説百物語 (怪BOOKS)

作家
京極夏彦
出版社
KADOKAWA
発売日
2003-12-01
ISBN
9784048735018
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後巷説百物語 (怪BOOKS) / 感想・レビュー

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優希

第130回直木賞受賞作。百介の百物語としては最後の物語の位置付けでいいのでしょうか。翁になり、隠居生活をしている百介。若い頃に集めた諸国の怪異譚を静かに語る空気感が何処となく郷愁を誘います。又市もおぎん姐さんももう過去の思い出の中に存在しているんだなと思うと寂しさすら感じました。鈴の音と共に蘇る風景が独特の雰囲気を見せています。最後百話で終わるというのもニクイ演出ですね。

2017/07/13

sk4

【事件】→【若い男四人が一白翁宅の庵でワイワイ推理】→【解決】→【一白翁の独り語り】→【カタルシス】というワンパターン(笑)で結ばれる短編が六編。 若衆四人の雑な掛け合いがBL五分前という雰囲気で(BLには全くハッテンしませんが)、そっちに興味のない私にはこのパートを読むのに時間がかかった。また、小夜という萌えっ娘なんかも用意されてて、こっちも申し分なし。 伝説の怪異プロデューサー、又市が生み出してきた数々のハッピー。最後はその又っちからの遺志を受け止める若者。あの長い掛け合いも無駄じゃなかった(神笑)

2013/09/01

勇波

すでに文庫版で読了済みでしたが、古本屋で本書を見つけて思わず購入。。他の京極作品も再読していきたい。しかし本作は何度読んでも胸が熱くなります。又市自らが時代の流れをいち早く察知し、百物語に幕を降ろし退場したとしか思えません★

2015/02/12

Atsushi

六話からなる短編集。朋友4人組、与次郎と剣之進、惣兵衛、正馬が一白翁こと山岡百介の元を訪れ世にも不思議な事件・難題を解決する。4人の会話の掛け合いが何とも絶妙。ラストで描かれる百介の小夜を思いやる気持ちに胸が打たれた。「巷説シリーズ」第3弾、前2作も是非読んでみたい。第130回直木賞受賞作。

2018/03/21

藤月はな(灯れ松明の火)

(「赤えいの魚」の感想です)盗賊たちに対しての惨い仕打ちと掟に縛られる戎島の住人に対して百介が感じた無力感や絶望感は想像を絶しながらもなぜか無性に悲しくて腹立たしくてたまらなかったです。ある価値観に依存していると周りは見えない。「私たちの存在している世界も傍から見れば歪んでいる可能性もある。そのため、私たちもやはり、赤えいの上に乗った儚い存在かもしれない」とまざまざと思い知らされました。この本は初版本でカヴァー裏に瓦版が載っているのですがビニールでしっかり、カバーされていてちょっとしか見れませんでしたTT

2010/11/02

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