蒼のなかに
蒼のなかに / 感想・レビュー
星落秋風五丈原
旧家に生まれ、家族にことごとく反抗する人生を送ってきた紗知。結婚には破れたものの、親友の潤子と共に会社を立ち上げ、経済的には自立していた。そんな時子宮癌と診断され、半生を振り返った時、否定してきた母の思い出が蘇る。希望と再生の感動巨編。
2004/07/05
プクプク
揖保の糸を作る播磨の旧家にうまれた紗知。母と祖母との話を交えながらの話。40代独身、子宮の病気、不倫、都会での仕事…なぜか急にいろんなことが起こる。入院生活の様子は、自分も同じような手術をしたのでよくわかった。作者も経験されたのだろうか?作家とは経験しなくてもここまで書けるのだろうか?読みながらそんなことを思ったり、あの頃同室だった患者仲間のことを思い出した。
2015/11/06
山男777
知人の女性で子宮をとった女性がいます。普段何気に話すが、この本を通じて内蔵を手術するということは大変なことなんだと。かのひと、そういった事を微塵を感じさせないが、体内を削除する日常よく見聞きするがこれから構えて拝聴しなければと思ったもの。重い小説だった。
2018/03/14
M6
⋆⋆⋆
2014/12/04
KEI
冒頭の1行、祖母は巫女で母は戦士。そして私は働く女、という他には。。云々が読み終わった後から重みを持ってきた。働くしか生きる道を見出せなかったサチは、白鳥の様に水面を優雅に泳いで見せてはいたが、足はひたすら水をかくために動かし続けるしかなかった。そんなサチが飛行機に乗り遅れる。その後の入院、仕事上のトラブル、愛した男たちとの別れ、子供を産めなくなった事実を通して、サチを再び蒼い空へと飛び立たせる力を与えていく。人間ってこうやって強くなっていくんだな。。と励まされるような1冊。凹んだ女性向かも。
2010/01/10
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