ナラタージュ
ナラタージュ / 感想・レビュー
美紀ちゃん
再読。 葉山先生はずるい。 泉のことが好きなのに。 辛い。 お互いに好きでも、一緒になれないことって、あるのだなぁと思った。 恋愛の苦しさとか、複雑な感情とか、人には説明できない程の想いとか。 そういう島本理生さんの描写が好き。
2021/05/17
優愛
「また、ほかの誰かをこの人しかいないと信じて好きになる」好きよりはもっと深い感情の行き場を知らない、泉と葉山先生。心とは裏腹に鮮明になる思いに正直になる泉に対して葉山先生はずるい。君に傍にいてほしかったなんてたくさんの甘い言葉で引き留めて応えてはくれないのだから。最後に抱き合った二人が見たのはお互いの存在しない、別の誰かがいる幸せな未来。それを願いつつも「お願いだから私を壊して」そう思ってしまう泉はきっとまた恋をする度に優しすぎた葉山先生を思い出すんだろう。愛してるを愛してたって一人になるのが一番苦しい。
2014/12/02
げんちゃん
島本理生さん2作目。私も主人公の泉みたいに先生の事が今好きだからなんか少し共感出来る部分がありました。なんかこう言う事言っちゃいけないけれど主人公は葉山先生みたいな感じの雰囲気と言いますか自分だけの特別感みたいな2人の仲の良さに羨ましさを感じてしまいました。でも葉山先生と泉のその後の関係は読んでもらえば分かりますが、最後のシーンで2人は一生心に残る痛みみたいなのを抱えてしまってそれが読んでいて切なかったです。もしも泉と葉山先生のような感じになってしまったら絶対先生にはそのような切ない思いにさせたくないです
2020/02/22
mocha
こんなに直球の恋愛ものを読んだのは久しぶり。好きな人の一挙一動に揺れる二十歳の心をひりひりする思いで見守った。先生の優しさに甘えやずるさも感じてしまう。そして、プライドと嫉妬で歪んでいく男性が哀しい。言葉やリズムにわずかも引っかかるところがなくて、文字を追ってることを忘れてしまうほど心地良い文章だった。
2017/12/14
おくちゃん🍎柳緑花紅
社会人になった主人公からあの特別な日々と特別な人との特別な思い出を文章で聞かせてもらった。なんて清潔で美しい文章、言葉選びの抜群のセンス、胸に迫るフレーズ、究極の愛、私はストーリーよりもこのストーリーを書き上げた島本理生さんという作家に心を鷲掴みにされた。
2017/08/08
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