さよならの空
さよならの空 / 感想・レビュー
けい
近未来に実際に起こるかもしれない、オゾンホールの極以外での発生。地表面にまで到達する極めて有害なUV-C波。オゾン層破壊の主原因フロンガスを分解させる物質ウェアジゾン、これを散布する事により被害を防止する事ができるが、これには夕焼けを消してしまう副作用が、そして思わぬもう一つの問題が。物質の開発者であるテレサと彼女の日本での用事を手助けするトモルとキャラメルボーイ、不思議な人と人とのふれあいと失った物の大切さを教えてくれた様に思います。未来の話なんですが、どこか昔の話の様にも思える朱川節が不思議な感じ→
2014/08/23
財布にジャック
朱川さんらしさが控えめで吃驚しました。朱川さんだと思わなければ、なかなか良い話でしたが、朱川作品は傑作ぞろいなので、他の作品に比べるとイマイチかなぁと感じてしまいました。それでも、アメリカ人の科学者のおばあさんと日本の少年という主人公の設定や、夕焼けをキーポイントにしている点は好感が持てました。
2011/02/28
七色一味
読破。──と、書いてからちょっと困ってます。良かったのは、間違いないんですが、なんだかちょっと素直に感想が出てこないんですね。 私的には──あくまで私的には、ですが──。移動性オゾンホールにウェアジゾン──設定の仕方によっては本格(またはハード)SF作品でも書けるネタ。でも一緒の鍋に入れられたのがセンチメンタリズム。だからなのか、もう一つ、つかみ所のない感じがしているのではないかと…。決して悪い作品ではないことは間違い無いですし、他の方の評価もよいですので、安心して読んでいただける作品なんですが…。ねぇ…
2011/12/02
はらぺこ
何度も途中で寝てしまった。もっとギュッとして短編か中編にしてほしかった。 オゾンホールの拡大を防ぐ化学物質リアディゾン、いや、ウェアジゾン。このウェアジゾンの副作用で夕焼けが無くなる。「夕焼け」が無くなるって事は地表に近い場所で化学反応をおこしたら地球上の赤色が見えなくなるって事かなぁ? キャラメルマンが感じた視線とか伊達さんとか結局謎が残ったままやもんなぁ・・・。やっぱ短編で良かった気がするなぁ・・・。
2010/11/22
horihori【レビューがたまって追っつかない】
環境破壊の進む地球上で、世界各地に移動性オゾンホールが現れたため、ウェアジゾンという、大気中のフロンガスの効力を消す薬品が開発され実用される。しかし、副作用で、夕焼けを消してしまう。薬品を発明した老女と夕焼けが好きではない少年が、日本最後の夕焼けの日に出会う。正体不明の青年も加わって3人で過ごす夕焼けは、ウェアジゾンのさらなる思いがけない副作用で予想外の奇蹟を起こす。明日、夕焼けが無くなっても、不便は感じないけれど、郷愁とか思い出とか、人の記憶や思いが抵抗を感じると思った。
2007/12/20
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