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甘栗と金貨とエルム

甘栗と金貨とエルム

甘栗と金貨とエルム

作家
太田忠司
ミギー
出版社
角川書店
発売日
2006-09-26
ISBN
9784048737166
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甘栗と金貨とエルム / 感想・レビュー

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しろいるか

読友さん情報で「主人公が古典部のホータローっぽい」と聞き、かねてより読んでみたかった1冊。YA向けライトミステリという印象かな。確かに甘栗君、ホータローっぽくもあり小市民の小鳩君ぽくもある。幼い頃母を亡くし、たったひとりの肉親だった探偵業の父を交通事故で亡くした甘栗君。あまり記憶のない父の葬儀、ひとりで住む家の広さやひとりの食事など、随所にぽかんと孤独を感じる場面があり、男の子だからはっきりは言わないだけに寂しい気持ちが余計伝わってきた。名古屋ソウルフードてんこ盛りで作者の「名古屋愛」が伝わってくる。

2011/08/22

そのぼん

探偵だった父親が急死し、ひょんなことから父のやり残した仕事を引き受けることになった少年が主人公でした。17歳にしては妙に大人びた感じでしたが、ストーリーの流れ的には彼のようなタイプの方がいいのかな、と思いました。母を探してほしいという少女も、ひねくれた感じですが、憎めない感じでした。

2013/02/22

hirune

探偵をしていた父が交通事故で急死し、天涯孤独になった高校生の甘栗君は、父親が死ぬ前に12歳の少女から受けていた彼女の失踪した母親探しを代わりにしているうちに、父親の死のショックから立ち直り、少し前向きになれたかな。怪しげな友達の直哉は活かし切れてないので、続きがあるのかしら?舞台は名古屋☆食のワンダーランドだね☆彡そしておばさん達が未成年の前で煙草を平気で吸いまくる中で、藤森さんがマトモでかっこよかった☆

2014/06/26

真理そら

続編を読んだ後に1作目を読んだが支障なく読めた(と思う)甘栗クンはじめ珍しい苗字の人が登場するが、確かに山田とか佐藤という姓では成立しない物語かも。巻き込まれてしまった高校生探偵の人探しをしつつ、亡くなった父への思いも溢れる優しい話。なのにハードボイルドタッチな文体なのがおもしろい。

2024/10/24

藤月はな(灯れ松明の火)

文庫化された話題の作品でカバー画がミギーさんという理由で借りて読みました。一人称が男子にしては珍しい(悪魔で私の見解です)「私」で唯一の肉親を亡くしたことに遣る瀬無さを感じながらも何時までも悲しみ続けることなく、淡々且つ飄々と過ごす甘栗君に普通の高校生の立場から見て好感を持ちました。事件は振り回される人々や子供のことより、これからの利害関係を大事に考える大人を苦々しく、思いましたがそんな人たちに対する甘栗君の対応がすごく、かっこよかったです。名古屋に無性に行ってみたくなりました。

2010/05/12

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