もえない: Incombustibles
もえない: Incombustibles / 感想・レビュー
PSV
「燃えない」でも「萌えない」でも「moenai」でもなく「もえない」。なんか意味深なタイトルだ。出来れば「萌えない」であって欲しかった。あ、いや、やっぱ「萌える」方が良いです、はい。四季萌えです、はい。萌絵は萌えません、はい。でも、萌絵が見せる仕草が時折可愛くて萌えてしまいます、どうしましょう、犀川せんせぃ。“先生”を、モリヒーっぽく、“せんせぃ”としてみました(“ミステリィ”みたいな)。どう、萌えた? ★★★☆☆ 本編の感想に一言も触れていない事に今更気付く。
2012/06/22
ぺぱごじら
さして親しくもなかった友人の葬儀。親しくない友人が持っていたという『遺品』。それ以来フラッシュバックする断片的な光景。完璧に記憶が抜け落ちた空白の時期の存在感に気付きながらも、日常に埋没しようとする。しかし素知らぬ風を装っても、身体は、精神は闇に向かって手を伸ばす。『覚えてないの?』『あなたがやったことでしょう?』。森さんにしては直線的なサスペンス。都合の悪いものを隠すというidiomに『skeleton in the closets』という表現があるとか。うん、これも『もえない』ね。
2012/11/28
wildchild@月と猫
図書館で何となく手にした森博嗣の未読作。出だしは低体温な高校生男子の日常が綴られていて、展開が遅いなあと思って読んでいたが、最後はなるほど森博嗣。またしても煙に巻かれて終わった感じ。タイトルの「もえない」に込められた意味が深い。「生命なんて地球の雑草みたいなもの」と連想する主人公に、「生命なんてバグですものね」と語る、真賀田四季の姿が重なった。
2015/11/12
ミナコ@灯れ松明の火
最後まで読めば、確かに謎は全て解かれている。けれど、感じる思いは「すっきり!」という読後感とも一味違うもの。終盤、自分を守るために自分で封印した記憶が蘇る場面での、一気に抑えた思いが爆発したかのような描写には鳥肌が立った。記憶が蘇るにつれ、地に足が付き、徐々に表現にも体温や色を感じるように。いつもの森さんとは少し毛色が違うけれど、いつもと同様とても印象に残る物語でした。
2011/08/17
akira
シリーズ外小説。 不気味で狂気に満ちたミステリィ。なぜか、恋愛系だと勘違いしていたので、二度驚く(勝手に) 久しぶりにゾクゾクするミステリィ。雰囲気でいうと、ルー=ガルーやハーモニーに近いかも。不気味な感じは、魅力のひとつ。ずっと不穏な空気があるのに、何が不穏なのかはわからない。出てくる人は皆いたって普通で、いい人ばかり。ただ、不自然な事件は気になりつづける。 しかし、もえないはその「もえない」だったとは…。森先生のひとつのこだわりを垣間見た。 「人間が死んでも、名前はのこる」
2013/09/17
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