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エクサバイト

エクサバイト

エクサバイト

作家
服部真澄
出版社
角川書店
発売日
2008-02-01
ISBN
9784048738224
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エクサバイト / 感想・レビュー

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おかむー

ボリュームに比してさくさくと読み進められたのでわりと満足いく一冊でした。『よくできました』。人の一生を記録するシステムと情報と歴史のかかわりを軸とした物語は、911テロ後の「愛国者法」を絡めることで今と地続き感があるし、記録に関するタグの必要性や法整備などよく考えられている。しかしラストに明かされる国家レベルの真実に対する動きの部分に、取ってつけたような主人公ナカジの母クニコの異様さは蛇足だったなぁ。数々のSFでより進んだ情報端末を見てしまっているだけに「ユニット」がやけに古臭くみえてしまったことも残念

2014/04/16

まつうら

体内埋め込みデバイスにより、自ら見聞きしたすべてをデジタルデータとして記録できるようになった近未来の物語。いくらプライバシー保護が徹底しているとはいえ、大多数の人がこんなデバイスを身につけているという世界観に違和感を持った。さらに、これらのデータを糾合することで、偽りのない歴史を紡ぎ出すというプロジェクトが立ち上がるが、このプロジェクトに賛同する人が多いことにも違和感。いまいち乗り切れずに読了したが、人間は自らの過去を塗りかえて飾りたいもの。人間の記憶とデジタルな記録は違うというフレーズが印象的だった。

2022/11/23

Kentaro

10年以上前に書かれた100年後を想定した情報革命時代に、ビジュアルユニットと呼ぶ体内に埋め込んだ15TBの記憶装置に目で見た情報とほぼ同じ内容を映像で記録するようになったら、そのとき、こんな問題が起こるであろうという事をミステリアスに臨場感を持ったストーリーに仕上げた傑作です。 今ならイーロンマスクが脳にチップを埋め込んで脳の信号を変換させてコンピュータを制御すると言っていますのでこの10年で時代は動いてるなあと感じます。

2017/05/03

ノメ

記憶とは単に映像と音声の記録じゃないので、ストーリ展開に無理があったのではないでしょうか?作品のなかでも記憶の加工の話が出ていましたが、この加工が一番重要なファクターですね。

2011/07/17

があ

惜しい……着想はものすごく好きなのだが…… 人が見た人生を丸ごと身体に埋め込まれた記録メディアに記録することができる近未来。 テラバイト級の個人の記録を集めて、編集しエクサバイト(100万テラバイト)級のデータを人類の歴史データとして後生の人が見られるようにする。 人が歴史に名を残す欲望と、機器に隠された陰謀と、それに巻き込まれる者。三者三様の情報が絡み合っていく。 本当に着想は好きで、影像プロデューサーが事件に巻き込まれていく過程、夢を疑問視する美術専門の評論家。 グイグイと引き込まれていく展開だっ

2010/05/23

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