ほしのはじまり ――決定版 星新一ショートショート――
ほしのはじまり ――決定版 星新一ショートショート―― / 感想・レビュー
KAZOO
新井素子さんの編纂による星新一の作品が54編収められています。さらに星さんのエッセイが18編新井さんのエッセイが6編収められていて非常に読み甲斐がありました。とくに星さんのエッセイは今まで未読でしたので(著作集の付録)、楽しめました。今まではどちらかというと文庫本で読んでいましたが、このようにばらばらにしてまとめなおしてくれるのも新鮮な感じです。
2018/01/10
風眠
子どもの頃、新聞の日曜版に星新一のショートショートが連載されていた。大人が読むものだけれど短いから読み切れる、というのが、子ども心に嬉しく誇らしい気持ちだった。読めない漢字があっても、言葉の意味が分からなくても、文脈から物語の内容を捉えることができたのも良かった。大人向けの小説に触れた、私の原風景である。子どもだった私が、大人になった私の隣に座る。一緒に本をのぞき込みながら、短い物語を共有する。あの頃は無かった便利な道具や社会制度、今はあるよ、なんて話しながら、色褪せない物語をふたりで読んだみたいな錯覚。
2017/12/08
はなん
読んだ。。読み終わった。。「星新一」にどっぷりと浸った。こういうことは各文庫本ではなかなかできない経験。新井素子せんせの編集による作品集は、さすが!と思ったりよく分からないなあ?と首をかしげたり。けれども章立てをして各章にタイトルが付けられているのでそれで改めて自分の「星新一ショートショート」の好みがわかった。ちなみに章まるごと面白いと思ったのは「#3たいへんなお仕事」一番苦労したのは「殿さまの日」興味深かったのが単行本初収録のエッセイ「星くずのかご」でした。素子せんせの解説もわかりやすくてよい手引き。
2014/03/09
新天地
浅羽通明『星新一の思想』を読むにあたり再読。ただでさえ完成度の高い星新一作品の決定版と銘打つだけあり掲載作はどれも納得の逸品ぞろいだが、もし自分が傑作選を作るならどう選考するかの妄想も楽しかった。巻末の最相葉月と新井素子の対談から文学賞とは縁が無かった星新一さんだが、その分読者に寄り添うことを第一として作品の加筆修正に心を砕いていた事と、自分が選評した作家の将来を気にかけていたことがとても印象に残った。再読により先の展開やオチを知っているとまるで罠を仕掛ける側に回ったかの様な初見とは別の面白さがあった。
2023/10/24
イワトコナマズ
星新一のショートショートの中から新井素子という方が選んだ作品集です。中学生の時にハマっていましたが、大人になった今読んでも楽しめました。星新一の全集読んでみようかな。他の作家のショートショートも読んでみたくなりました。ショートショートを今書いている作家っていないのでしょうか。
2022/05/29
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