KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

星に降る雪,修道院

星に降る雪,修道院

星に降る雪,修道院

作家
池澤夏樹
出版社
角川書店
発売日
2008-03-01
ISBN
9784048738385
amazonで購入する

星に降る雪,修道院 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

おしゃべりメガネ

『君のためのバラ』しか読めていない池澤さんですが、本作もなかなか独特な雰囲気の2編からなる短編集でした。読友さんのレビューに書いてありましたが、確かに村上春樹臭がバッチリ漂いますね。『星に降る雪』は和風な、『修道院』はガッチリと洋テイストな作品でどちらも失われたモノを追い求め、とらわれる話です。セクシャルな描写がそれぞれの作品で綴られていますが、どちらもその場面がある意味、ターニングポイントになっているのかなと。どちらにしても、ちょっと背徳的な春樹さんって感じの作品を読めた気分で、たまにはいいかなと。

2019/11/04

マリリン

地上の日々には意味がない。それはただ正しい方法で旅立つための準備の時間で、だから人はただ待つしかない...理屈で捉えると混迷するこの言葉から、作品の深淵な世界を探る。人間に宿る身体の感覚は言葉で言い表せないのかもとふと思う。雪や風等自然の現象に直面した時は尚更。「修道院」は罪と欲望の狭間を揺れ動く若い魂が何とも言えない情緒を醸し出す。悦びの中で、溺れ縋り、心を曝け出す魂。エレニの語りという形が物語の激しい感情の葛藤を柔らかに包み込む。2作品とも文頭で引いた言葉が絡んでいる気がした。

2022/05/05

きさき

★★★☆☆:「星に降る」は完全なる村上春樹。二作ともロマンチックで、神話っぽくて良かったけど、やっぱりセクシャリティの描き方がね。女性をものとしか捉えてない感じで、不快だった。ということで星三つ。

2019/10/11

kaida6213

ニュートリノを星に降る雪に例えるセンスは流石ですが。感想の書きにくい本。。

2014/03/16

ユカ

文体というか全体に漂うキザな感じ。(キザ、って久しぶりに使った。)「星に…」はそれが鼻についたので「修道院」から読んだ。この “人から聞く話” 形式は好きだ。さらにフランチェスコばりの礼拝堂修復。好き。キザに慣れてからの「星に…」。神岡が出てきた。現地を知っていると話に入り込みやすい。女の人が現実的で俗で、ワケの分からないことを言う(私には理解できず)主人公とバランスがとれている。総じて2つとも面白かった。

2020/07/09

感想・レビューをもっと見る