ミュージック・ブレス・ユー!!
ミュージック・ブレス・ユー!! / 感想・レビュー
おしゃべりメガネ
津村さんの青春(音楽)小説でした。雰囲気は悪くないのですが、一文一文の長さが少し気になり、若干読みづらさを感じました。中盤以降はその文体に慣れてきたからか、割とサクサク読むことができました。音楽(パンク)好きで容貌の少し変わった雰囲気の女子高生「アザミ」の何気ない日常を描き、進路問題に戸惑いながら、友達との付き合いや別れ、親に対する思いなど、いち高校生の当たり前で何気ない日常のことが、淡々と独特の目線で描かれています。欲を言えば、個性的な友達「チユキ」とのカラミをもう少し読んでみたかったかなと思いました。
2014/08/11
tototousenn@超多忙につき、読書冬眠中。
前半は、 かなりとっぽいロック大好き女子高生アザミが巻き起こす 関西弁女子高生のただただおもろい 吉本新喜劇的青春小説だったのが 話が進むに連れしんみりと切ない青春小説に育ってきて、 かなりグッと来る素敵なお話に仕上がっています。 何はさておき若いって素晴らしい。 ☆またまた8.0(5点満点ですが) 第30回野間文芸新人賞受賞作。
2021/03/14
優希
青春小説とも恋愛小説とも言い難い不思議な印象を与えます。洋楽をこよなく愛する劣等生・アザミの1年がみずみずしく見えました。自由で自然体に、等身大で高校生活を謳歌している。それは自分にはできなかったことなのでちょっと羨ましく見えました。周りに流されず、自分をしっかり持つ姿に憧れを抱かずにはいられません。共感とは違うけれど、アザミの姿は自然に受け入れてしまいます。
2017/07/02
新地学@児童書病発動中
ヘッドフォンで音楽ばかり聞いている高校生のアザミが主人公。SF小説と音楽にのめり込んで高校生活に馴染めなかった私と似た面があり、感情移入して読むことができた。どちらかというと冴えない高校生の普通の日常をこれだけリアルに描いた小説はあまりない気がする。この思春期独特のもやもやした空気感は100年後の人たちにも伝わるのではないだろうか。
2013/11/09
おくちゃん🍎柳緑花紅
あの頃を思い出す。高校生だったあの頃を。楽しかった。日々に追われ、必死だった。自信がなかった。将来を考えられなかった。そんな自分と主人公のアザミがチョッピリ重なった。「音楽について考える事は自分の人生について考えるより大事やと思う」なじみある地名と大阪弁も良かった。津村記久子さんの作品を読むと私の心の奥が涙を流すようだ。
2014/07/10
感想・レビューをもっと見る