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きりこについて

きりこについて

きりこについて

作家
西加奈子
出版社
角川グループパブリッシング
発売日
2009-04-29
ISBN
9784048739313
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きりこについて / 感想・レビュー

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にいにい

「サラバ!」に通ずるものが、多かった。出だしのインパクト。きりこの生き方。作中作者の存在。アドラー心理学の真髄にも関わる考え方も、「容姿も中身も、あるがままに受け入れることが、幸せになること。」話の最後は、死期を知ってる作中作者がまとめを急いだので、バタバタとみんな良くなってしまったのが、少し物足りないけど、いい一冊だった。そうか、猫と会話しなけりゃ損だよな!動物諺も控えるか。

2015/05/01

つくよみ

★★★ 途轍もなく「ぶす」な少女、きりこ。周囲もその強烈で個性的な容貌に中てられ「酔ったような」状態で、彼女中心の幼年期を過ごす。しかし、やがてその酔いも醒め、「ぶす」のレッテルを貼られたきりこは、世界から全否定された様な絶望感を味わい、自分の殻に閉じこもる。そこからの再生と、自己肯定までの物語を、ファンタジー要素を含ませながら描いた作品。人間の「負」に対する表現が直球過ぎるが、独特のユーモア溢れる文章でさらりと読ませ、後味は悪くない。終始きりこの傍に寄り添った、賢猫ラムセス2世が素晴らしすぎる♪傑作。

2014/02/02

kariya

きりこはぶすだ。それも並外れた。女子にとって世界の滅亡と同じ(か、それ以上の)悲劇を背負ったきりこと、とても賢い飼い猫ラムセス2世による、全ての女子と猫のためのお話。両親の愛情に包まれて、抱いていた自分が可愛いという恐るべき誤解を、初恋の終焉と同時にきりこは砕かれる。当然のごとくきりこは衝撃を受けるが、やがて思いがけない方向へ自分と他の人々の運命を導いていく。かなり並外れた物語は滑稽でみっともなくて、でもどこか素敵で胸を打つ。取りあえずの絶対的真実は、大抵の猫は人間より利口で「世界は肉球より、まるい」。

2010/04/03

きりこ

「きりこは、○○である」と衝撃な一文で始まります。しかもその言葉だけ太い文字で強調されていて、まるで自分に投げつけられているようであんまりだわ。しかもその後もその言葉は呪文のように繰り返えされて随分だわ。そうじゃないのかと言われるとそれは完全に否定できないから困るけれど。…まあ並です。お友だちを助けることによって、人の評価など気にせず自分らしく生きるということに価値を見出し、私は私なんだとありのままを受け入れて生きていくきりこが好きになっていきます。続く→

2014/02/01

紫 綺

自分を世界で一番好きなのは、なんと云っても自分!!…とは、中々いかないものだ。どちらかといえばコンプレックスを持ち、自分をイヤに思うことの方が多い。なのに、きりこはスゴい。ぶすな自分を受け入れ、思い切り自分を大好きだ!!黒猫のラムセス2世がいい味出してる。

2014/07/19

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