されど時は過ぎ行く
されど時は過ぎ行く / 感想・レビュー
琵音
みんな年を取っていっている。登場時の年齢設定の若かった登場人物は大人になっていくだけだが、登場時そこそこの年齢だったり、すでに相応の年配だった人々は犬も含めて老いが際立ってくる。とはいっても亀の甲よりトシの功。姫島の爺ちゃんと大変な目に遭ったはずなのに飄々とした沢村が格好いい。水村は藤木より気が優しいのかな、と思います。
2013/01/04
しぇるぱ
富豪だが、かっては帝国海軍の軍医だった。戦友の息子が、つけねらわれて殺されそうになっている。部下に命じて、その息子を守ることにする。さて、このお話し、うんと遠くで語っているようで、まるで迫ってこないんですよ。ダシール・ハメット、レイモンド・チャンドラーなどのハードボイルド仕立てで、実に客観描写なんですよ。むちゃくちゃ遠い、体温が伝わってこない。きわめて読み易いが、巻頭の登場人物表と照合しないと、これは誰の台詞?どんな役割のひと?読み終わったあと、満足感、達成感は湧いてきません。
2012/04/08
穀菜粗食人
北方謙三=ハードボイルド小説 と言うのがあった。初めて読んだ。いまひとつ よく分からないような・・・・ いけどもいけども つかみどころの無い展開に・・・ 半分過ぎてやっと うっすらと分かってきた。 思うに 齢80歳になる主人公の 私=会長さん 年齢の割にはなんとフットワークのいいことか。彼に従順な水村との主従関係も珍しい・・その彼が プラトニックな愛に目覚める。切ない。
2013/06/16
ふっちゃん、男性60歳代(乱読書歴50年)→70歳になった。
S市に莫大な権力を持つ久納義正は、亡き戦友の息子を金で助けた。そしてその息子の命を狙う男が川中と判り、二人は命懸けの戦いとなる。 【4.0】
2023/05/22
ツカモトカネユキ
シリーズ最終巻。今回の主人公は、御大、久納義正。シリーズを締めくくるにはぴったりです。常軌を逸した夫婦に御大と川中が振り回されます。街シリーズの主の予定のソルティは、最後までコマ扱いです。街シリーズは、ソルティの成長と久納一族の伝説の崩壊が主な流れです。最終巻では久納兄弟はいなくなり、象徴であった神前亭も出てきません。登場人物全員が常軌を逸しているので物語の内容はいまいち。締めの部分も余計でした。ブラディからの締めくくりとしては、残念な感じです。 登場人物それぞれのその後が気になるところが痕を惹きました。
2019/01/29
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