夢見る水の王国 上 (カドカワ銀のさじシリーズ)
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夢見る水の王国 上 (カドカワ銀のさじシリーズ) / 感想・レビュー
菜花@ほのおかくとう協会門下生
あちらとこちらの世界へいったりきたりするので、慣れるまでは大変です。言葉はキラキラで、物語はふわふわしているのですが、例えば神殿の描写なんかはとても細かいです。読めば読むほど引き込まれる感じです。ここまで宙に浮いたファンタジーは初めてかもしれません。でも、舞台は日本で、千葉県なんですよね。兎にも角にも、下巻を早く読まなくては。
2014/02/24
温
幻想的なイメージの断片が互いに繋がり合い、響き合ってえもいわれぬ美しい世界を創りあげていく。その中を旅してゆくことに、魂の底から震えがくるような喜びを感じた。すごい物語に出会ってしまった。
2010/03/18
エビノート
夢を閉じ込めた雲母が採掘される島の描写が美しい。雲母しかり、円な月を映した黒曜石の器の水、水の龍と火の竜が繰り返す転生の姿、瑠璃の玻璃でできた月の護符…。描かれる世界、小道具が一つ一つ素敵。もちろん、美しいばかりではなく怖ろしげなものもあるけれど、描かれるファンタジーの世界にうっとり
2009/08/18
二藍
読むのが大変だった。文章はすごく綺麗だし、設定もそれぞれ面白いんだけど……。さすが泉鏡花文学賞受賞作家というだけあって、幻想的なのにひどく断片的で、くるくる迷宮をさまよっているような。上巻の見どころはやっぱりおじいさんと可愛い孫のマーミンカ、そして郵便配達夫の穏やかな日々。月が象嵌されたシガレットケースとか、鉱石ラジオとか、雲母や白い巻き貝、花梨酒などなど、小物がいちいち素敵。『La Wally』も聴いてみたいと思った。
2013/08/02
織町
寮美千子さんの紡ぐ物語は、鉱石探しのよう。あちこちにちらばる文字は結晶となり透明な水晶や瑪瑙、雲母や蛍石、電気石、作中に出てくる晶洞のようにきらめき合い、透明な音を奏でる。美しい石達をもっと眺めたくて頁をすすめてしまう。本当の名を奪われたミコは名を棄てようと世界の果てを目指すもう一人の自身・マコを追いかける。
2012/10/17
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