コロヨシ!!
コロヨシ!! / 感想・レビュー
ひめありす@灯れ松明の火
限定された高校生活三年間だけのスポーツ『掃除』。制限されたとあっちゃそう燃えぬはずはない……と思いきや今の高校生は大忙し。部活ばっかやってる訳にもいかないのだ。きゃわゆい後輩とのちっちゃな恋愛、ちょっぴりダーティな秘密のアルバイト、はた迷惑な美少女幼なじみを助けに行かなきゃならないし、当然ながら嫌いな先生苦手な授業。突然道を分った親友に、暗闇での秘密特訓と、巧くはいかぬ家族との関係。悩み戸惑いあがくのも青春の仕事の内。高校生活はとかく忙しい。それでも何事も全力でぶつかってゆくにこの三年間『コロヨシ!!』
2012/04/17
しろいるか
高校の掃除部に所属する樹の青春物語・・だが、三崎さんが書くとただのスポーツものではなく、不思議な近未来小説になる。まず、掃除がスポーツという時点で意表突かれた。肩車スポーツ部なんて言ってるのでコミカルな話かと思いつつ読んだが、掃除、そして樹をめぐる様々な思惑が渦巻き、顧問を筆頭に、周囲の人が皆怪しくミステリアスだった。樹は成長途中だし、偲のこと、祖父のことなど謎のまま残っていることも多いが、既にシーズン2が連載中ということなので続きを楽しみに待ちたい。それにしても旧国技は衰退って、何か暗示的。
2011/02/25
kishikan
三崎ワールド。そう、この小説も読み始めてしばらくは、単語の意味するところが分かりにくく、話の内容が頭の中で像として結ばれないジレンマを感じる。特に、今回の物語は、「掃除」というごく一般化された言葉がキーワード。これは、日本固有のスポーツとして(とはいっても、我々が普段言っている掃除とは全く別物)、高校生だけに許されたものとして受け継がれたスポーツになっている。そんな掃除の競技を通して成長していく高校生の青春エンタテイメント、とでも言っておこう。
2010/06/13
れいぽ
掃除が競技のスポ根小説と聞いてコミカルな世界を想像していたら、そこはきっちり「三崎ワールド」!居留地、西域、強制廃墟、そしてなんと石祖開祖まで出てくるという作りこみよう。不思議エンジン全開ですw読み終わってもこの分厚さが序章に過ぎないような余韻があるのは色々なナゾがまだ残されているからなんでしょうねー。完結編としての続編がありそう。樹、偲、梨奈の関係がどう変化していくのか。それは陰族いうところの「もう決められている運命」なのでしょうかね。
2010/07/01
mikea
「本からはじまる物語」の中の短編「The Book Day」以来の三崎さん。独特の世界感じました。掃除という未知のスポーツのお話。想像力フル回転!!装丁のイラストを参考にイメージしました。成長することを諦めない主人公たちの、若々しいエネルギーを感じました。読んでる途中、いろんな番外編がありそうな感じも・・・。3Dの映画化でもされたら、迫力あるだろうな・・・
2011/01/30
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