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スパイクを買いに

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作家
はらだみずき
出版社
角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日
2010-03-27
ISBN
9784048740296
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スパイクを買いに / 感想・レビュー

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真理そら

サッカーボーイズシリーズと微妙につながりがあるのが楽しい。岡村の働く出版社はパソコン草創期にはヒット作もあったけれど現在は停滞中、リストラの危機に置かれた編集者の再生物語。会社だけが、家庭だけがすべてではないと思うようになるまでにはもっと葛藤があると思われるが、葛藤は伝わるもののサッカー初心者目線で物語が進んでいくので爽やかな読後感。息子よ!父と一緒にスパイクを買いに行こうよ。

2024/08/30

Rosemary*

「サッカーボーイズ」シリーズのスピンオフ的な一冊で、主人公はサッカー少年を息子に持つ中年男性のお話。中三年になり、大好きだったサッカーをいきなり辞めてしまった息子のその理由を探るうち、自ら、草サッカーチームに携わっていく。時を同じくして仕事の方でも突然の異動で立ち位置が危うい感じ。思い悩むのは息子だけではなかった。様々な事情を抱えた仲間たちとボールを追ううち何かが変わり始める。サッカー経験者はもとよりそうでなくても何かしら共感出来る部分があり、十分楽しめる。読後感は爽やか!

2016/07/15

再び読書

彼の描くサッカープレイヤーは、清々しいが、少し難を言えば、技術やはり結果に対する渇望が、今ひとつ感じられない。ただ、少年時代の大人の理屈で理解し難い不安定さと、瑞々しさを書かせたらこの人はうまいと感じる。また、この人の前職の出版社の描き方も、心に訴えかける。仕事に対する心持も気持ち良く感じました。サッカーという文章で表現しにくいジャンルで燦然と輝いているのも更に実感した。おまけのサッカーボーイズの木暮の登場もファンとしては嬉しい。真田のチャレンジも嬉しく、思わず走るところから再出発したくなる。

2017/04/10

エンリケ

前半はとある中年サラリーマンの悲哀に満ちた身に詰まされる内容。リストラ候補。息子との没交渉。彼の悪戦苦闘の日々は、とても他人事とは思えない。そんな親子の再生の物語。でも決して出来すぎなご都合主義なお話ではない。親子を結ぶのはサッカー。中年男がふとした事から草サッカーのチームに入る。未経験者の彼のずっこけぶりは無理からぬこと。でも直向きに努力する事から色々な事が好転していく。逃げず恐れず闘う事。その精神を授けて呉れるスポーツはやはり偉大だ。いつまでも少年じみた中年メンバーの頑張りと絆に幾度も胸が熱くなった。

2017/06/19

がいむ

読メの感想を読んで”読みたい本”に登録したままだった本。時節柄か図書館でおすすめでした。いい本でした。さわやか青春物と思ったら、主人公は40歳過ぎの出版社勤務のお父さん。中学のサッカー部を辞めた息子のことを気にしているうちに、自分がオヤジのサッカーチームに参加することになる。我が家も息子がサッカーをやっていたので、いろんな状況が思い浮かんでしまい先を気にしつつ楽しく読了。どこにでもありそうな普通の家庭の話。そんなにうまくいかないけど、なかなか楽しいこともあるよ!と。

2014/06/19

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