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道徳という名の少年

道徳という名の少年

道徳という名の少年

作家
桜庭一樹
出版社
角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日
2010-05-11
ISBN
9784048740586
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道徳という名の少年 / 感想・レビュー

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めろんラブ 

耽美を形にしたらきっとこうなるのでしょう。こちら、内容も装丁・挿画も大変美麗な仕様となっております。これまでの桜庭作品同様、血の繋がりの哀しさ、禍々しさは健在。更に、澁澤龍彦的エッセンスが加味され、フェティシズム・エロス・暴力が強化された感じ。背徳、いや、いっそ悪徳と言えるほどの内容。手に取ったアナタ、扉を開けてこのイケナイ世界へ入ってみませんか?日常に戻って来られるかどうかは保障いたしかねますが♪

2010/06/22

新地学@児童書病発動中

甘くて、残酷で美しい大人のための掌編集。エロチックで甘美な野田仁美のイラストが物語に花を添えており、それを見るだけでもこの本を手に取る価値がある。町で一番の美女が産み落とした4人の父なし子たちがこの世にもたらすのは、滅びなのかもしれないが、滅びていくものに刹那的な美しさがある。それを掬い上げる作者の感性に惹きつけられた。

2016/04/10

takaC

妖しい童話ですね。

2011/05/13

れいぽ

桜庭さんにしか描けない儚くて鮮やかな、かんばせ・サーガ。装丁+挿絵+文章がゴージャスな毒気を放つ大人のためのおとぎ話。道徳と背徳の駆け引き。薔薇のようなかんばせと美貌が埋没した巨体。アンビバレントな対比が世代をぐるぐるとつなぎ、あっけないほどプツリと断ち切られる。あっさりと語られる故に、印象深かったです。初出リストを見て、各編すべて別の雑誌に書かれていたのが驚きでした。

2011/07/28

風眠

なんて美しい本なんだろう・・・読み終えてふたたび表紙を眺め、ふぅと息をつく。流麗で気品ある文章、官能的で物哀しい挿絵、そのふたつが合わさって、えもいわれぬ毒気を放っている。道徳というものに徹底的に刃向かって生きた、親と子と、その子どもと、またその子ども。道徳に染まらない生き方は残酷で哀しいけれど、何故か崇高で、純粋で、美しい事のように感じた。悪い事してると思いながら、悪い事してる時って、頭の芯が痺れるみたいな、独特の気持ちよさみたいな、そういう感じあるなと思う。少しずつ何かが狂っていく、大人のための童話。

2014/04/08

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