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ふたりの距離の概算

ふたりの距離の概算

ふたりの距離の概算

作家
米澤穂信
出版社
角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日
2010-06-26
ISBN
9784048740753
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ふたりの距離の概算 / 感想・レビュー

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文庫フリーク@灯れ松明の火

『回避は好きだし省略は大好きだ。しかし先延ばしは好きではない。いずれやらねばならない処理が、より厄介になるだけだ』 同じ信念で働く私は、なぜに駆けずり回る羽目になるのだ?姉を目指そう。『遠まわり〜』で千反田に〔落ちた〕ホータロー。タイトル自体がミスリード誘ってると思えば、これは微妙に無自覚・お約束なホータロー。千反田の大きな瞳―省エネ主義者の『きっと何とかするから』その手はもっと伸びるはず。さらなる姉の謀略必要なのか。なんでもない地の文『千反田との距離の概算は、もうすっかり狂ってしまった』の一冊でした。

2011/02/09

くろり - しろくろりちよ

ホータローたちは二年生になり、新入生を迎えることに。新勧でスペース当ての謎解きの会話を聞いていた新入生・大日向は「仲の良い」のは好きだと仮入部するけれど、結局退部。千反田はそれを自分のせいだと言って…ホータローはマラソン大会の日、最後の機会として謎に挑む。人間関係の距離、友だち…このタイトル、秀逸だなぁ。いつの間にか古典部の中でも人間関係の変化があって…。詳しく語られない部分が気になったりもするのですが!?だんだん後味が重たくなって来たのは古典部の未来にどう影響するのか…「わたし、気になります!」

2012/03/21

エンブレムT

うわ~、絶妙なタイトルだなぁ。想像してた「ふたりの距離」ではなかったけれど、大納得しました!20kmのマラソン大会を走りながら、古典部におきたゴタゴタを推理していく奉太郎。ゴールするまでというタイムトライアル的要素も入った、高校生らしい青春ミステリーでした。彼が始めから終わりまでフル回転で推理し続けるという、省エネ少年らしくない状況には、その理由には思わずニヤニヤ。でも、人と人との心の距離に悩む登場人物の葛藤は、かつての自分の中にも確かにあった痛みです。どこか甘く、そしてホロ苦い読後感になりました。

2010/10/13

マーム

〈古典部〉シリーズ第5弾。古典部の面面は2年生に進級。新入生・大日向知子は古典部に仮入部後、翻意して入部はしないと言い出します。どうやらそれがえるの所為らしい。高校生活も1年が過ぎ、えるのことがそれなりにわかってきた奉太郎にとって、それは何とも解せないことでした。えるの汚名をそそぐため、長距離走大会「星ヶ谷杯」を舞台に謎解きに奔走する奉太郎。奉太郎とえる、里志と摩耶花、大日向と『友達』。それぞれの距離感には時を経て変化が見られます。今回の結末もほろ苦いものとなりましたが、その変化は現在進行形なのでしょう。

2012/07/01

れいぽ

省エネホータロー、マラソン大会を走るの巻。考え事をしながら走るので省エネではないような(笑)今回の真相もフタをあければ「え?そんなこと??」と思うんだけど高校生のせまい世界ではどうしようもない重みがあるんだろうね。負の仲良しオーラ。やだなぁ…。その真逆をいくのは古典部4人のつかず離れずの関係。これからも概算を間違えずに、いい距離感でいてほしい。

2011/06/24

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