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お初の繭

お初の繭

お初の繭

作家
一路晃司
出版社
角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日
2010-10-30
ISBN
9784048741415
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お初の繭 / 感想・レビュー

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いろは

再読本。以前養蚕施設に行った事があって、繭の中身をガン見してしまいました。正直に言います…かなりえづきました…本当にごめんなさい。更に言うと『お初の繭』は、あの中身がもしサナギじゃなかったら…という、大変気味の悪い和風版ゴシックホラーです。私の人格を疑われそうで、友人知人にはとてもオススメできません。この本の事は、秘密にしておきます。けどほとぼりが冷めた頃、怖いもの見たさで、またこっそり読みたくなりそうよな。★★★★★

2020/07/22

貧しい村の少女が製糸工場へ働きに出て、つらい環境の中でもくじけずがんばる話だと勝手に思っていたら全然違った。しかもめっちゃホラーでした。途中からもしかして…って思っていたのが大当たりで、一気にオエーっとなる感じ。

2015/04/11

キキハル

さすがはホラー小説大賞の受賞作なだけはある。生臭いにおいが濃厚に漂う作品だった。清純な生娘と養蚕。おぼこ繭という特級品は山繭蛾からとれる。お初をはじめとする貧しい村の娘たちは、その繭の世話をするためこぞって製糸工場へ奉公に出るが・・・。読み始めてすぐにどんな内容かわかってしまった。だがそれでもページをめくる手が止まらない、本を置かせない引き込ませる文章力がある。大窯から立ちのぼる湯気。蛹臭。体に巻きついた虹色に光る生糸。中から出てきたのは・・・。ああ、今夜の夢見は悪そうだ。

2011/04/03

carl

日本昔話を読んでいるようだった。ホラー大賞の割に怖くはなくグロ部分がちょいと見えるぐらいだった。展開の想像がつく感じだったが先が気になりページを捲った。もっと想像を超える展開が欲しかった。

2020/11/17

けい子

主人公の「お初」は貧しい生まれで12歳になる頃、親元離れ「製糸工場」に奉公に出ます。その奉公先に出た者のほとんどが帰ることなく死ぬ……そんな不条理な始まり方の本書。過酷な奉公先を予想しながら読み進めますが、その行く末は過酷なんて生易しいものではなかった。山場の箇所が意外とアッサリ書かれている分、読者の想像を更に広げる事になり、頭の中で泥沼にはまっていく事間違いない本。私もそうでした。そしてまだ引きずられている。恐ろしい本です。

2020/08/17

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