新人監督日記
新人監督日記 / 感想・レビュー
ホークス
1985年刊。阿佐田哲也の『麻雀放浪記』をイラストレーター和田誠氏が映画に撮った日々の記録。小説は苦手だけど、この原作も映画も好きだ。本書を読んだ上で改めて動画を観た。モノクロの効果もあり、終戦直後の殺伐とした世界が再現されている。終盤、手練の雀士である出目徳(高品格)が勝負中に死んで身ぐるみ剥がされ、無惨に放り出される。「死んだ奴は負けだ」「俺もおっさんみたいに死ぬぜ」。荒っぽい手向けの言葉に嘘のない人間を感じる。ドサ健(鹿賀丈史)の強さと惨めさに痺れる。大竹しのぶ、加賀まりこが輝いている。
2021/04/10
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