アブノーマル・ラバーズ
アブノーマル・ラバーズ / 感想・レビュー
gtn
「アブノーマル・ラバーズ」とタイトルを付けた著者自身が、何をもって変態、正常と言えるのかと疑問を投げかけている。いわゆる"変態者"の一人、佐川一政が、愛情の延長線上に相手を食べるという行為があり、「これは、僕にとって、すごくノーマル」と言葉を選びながら、誠実に述べる。本書は1994年刊。著者が提起する問題は、ジェンダー等、現在更に重みを増している。
2022/12/30
skellig@topsy-turvy
1994年発行なので、やたら「異常性愛」として煽られている点が多少古めかしい。現代では「まあそういう趣味ってあるよね」と他人事ながら大分認知されている嗜好のオーソドックスなルポといった感じで、面白かったです。女王様、女装者、M男、S男、ロリータなどなど+佐川さんのカニバ。どの人も複数の嗜好要素を併せ持っていて、性とは本当に人間にとっての祝福であり呪いでもあるなと感じます。ストイックに自分の性と欲望を追求する人には背筋が伸びる。単行本の表紙がW.Eichlerの写真で、デザインも可愛いのが嬉しい。
2014/02/03
美麗
14歳の時に読んで、衝撃と興奮で暗記するほど何回も読み返した本(作者に手紙まで出した)。20年ぶりに文庫で再読。当時は全部鵜呑みにしてた変態達の蘊蓄を、それはちょっと違うんじゃないの、って突っ込めるようになってることが感慨深くもあり誇らしくもあり。佐川一政だけレベルが違いすぎて他の変態と並べられてることに違和感。あと、単行本の装丁は素晴らしかったのに文庫が酷い。手抜きにもほどがある。
2014/01/05
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