ひとを嫌うということ
ひとを嫌うということ / 感想・レビュー
スノーシェルター
ひとを嫌うことは好きになるのと同じくらい自然なこと。正確に嫌いになり正確に嫌われることを受け止めればいちいち悩まない。すべての人に好かれているなんて幻想だし、「嫌い=悪いこと」というのが曲者だったんだな。
2015/03/24
テツ
万人を愛しみんな仲良く手を取り合ってなどという嘘八百を信じようとすると確かに疲れるだろうな。穏やかに嫌いあうことの大切さ。僕らが嫌いという感情を抱くと、それを0にするか逆に100まで憎悪を育て上げるか両極端のどちらかに動いてしまう傾向があるけれど、自然にフラットに嫌うという状態を維持することが出来れば一番楽な気はする。『人を嫌う』ということは別に悪いことではなく自然なことであり生きていく上で避けられないことだと理解すれば人間関係も今より円滑に進むだろう。
2015/04/07
ykshzk(虎猫図案房)
本書のきっかけとも言えそうな、ご家族との軋轢が筆者にとって手痛いものだったことが想像され、家族思いの筆者の愛にあふれた本として受け取った。初めは小さな相手への嫌悪も、やがて生理的に嫌いというレベルの嫌悪感に育ってしまうのは怖い。筆者も盛んに書いていたが外国での出来事を思い出した。某都市でプールに入ると「日本人が来たから今日はもう帰ろう」と来たばかりの親子が出て行ってしまったことがあった。子どもがもし「なんで?」と親に聞いたら親は答えられなかったのではと思う。今の私に聞いてくれたら代弁してしまいそうで怖い。
2016/08/08
くろちぇっと
初めて読み始めた中島義道の本、読み終える順番としては三冊目。あぁ、わかるなぁ、「自分は誰かを嫌いになることがほとんどない」なんてずっと言ってきた私は、きっと人を嫌っている自分を認めたくなくて……。そう、人を嫌うことも嫌われることも怖かった。でも、それでいいんだ、その上でどう生きるのが現実的なのか...という著者なりの考えもここには書かれている。少なくとも、私のように(多かれ少なかれそういう性質はみんなあるはずだけど)人から不快がられることをやたら恐れている人が読むと、少しだけ気が楽になる(気がするだけか?
2014/02/11
さだはる
この本には真実が書いてある。作者の言わんとすることが手に取るようにわかります。ぶっちゃけそうなんです。私の生きづらさは正にこれなんです。ちょっと泣きそうになったわ。
2012/12/25
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