ナグネ・旅の途中: 場所とモノと人のエッセイ集
ナグネ・旅の途中: 場所とモノと人のエッセイ集 / 感想・レビュー
星落秋風五丈原
副題「場所とモノと人のエッセイ集」。祖母の母国・韓国に留学して体験し、考えたこと。原稿が書けずに逃げ出した海外旅行でわかったこと。好きな男性についてしまった嘘。90年代の著者の全てがつまったエッセイ集。
2001/01/16
葉っぱjr.
ときおり見受けられる、死の予感。 彼女の文章、やっぱり好きだ。 それは、もう居ないというので、相まっているのかもしれんが。
2020/08/23
BJA0214
鷺沢萠さんのエッセイの魅力は、爆笑できるものからじんわり心にしみいって涙が出てしまうものまでさらりと書けているところだと思う。肩肘張らずに読めるのがいい。【(前略)人は、我慢して、努力して、唇に血を滲ませながら「忘れない」ようにしなければならない出来事にときどきぶちあたる。(中略)血膿のしたたるような思いをどこかに包み隠しながら、それでも平穏に生きようとつとめている人を私は好きだ。】「砂壁のアパートで」より。これだけ抑制のきいた文体で、感情的にならずに悲喜を表現できる作家なのである。
ロッシンヤ
時間が出来たら旅に行く鷺沢さんの旅での珍道中の話。 この本を読んでいる時にはまさか自分も海外に出張に行くとは想ってもいなかった。
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