再婚生活
再婚生活 / 感想・レビュー
ミカママ
アマアマなタイトルとは程遠い(王子こと、ご主人との生活は羨ましいほど順調ではあるが)、大好きな山本文緒さんのうつ病闘病記。一気読みを許さないほど、読者を苦しくさせる内容であった。もっと新作を、早く新作を、とSNS上とはいえ、軽々しく言っていた自分を叱ってやりたい。あれほどの苦悩をくぐり抜けて、未だに新作を出してくださる先生には感謝しかない。ググってみたら、某SNSでお元気そうに発信してらっしゃるお姿を拝見して嬉しくなった。これからもお身体大切に、執筆を続けてくださいますように。
2019/11/17
レモングラス
うつ病闘病日記。さすが山本文緒さん、読みやすく前向きな気持ちにさせてくれる。王子(ご主人)や秘書、仕事仲間、友達、いい人たちに囲まれてのご様子。王子が好きなのに王子がストレスになっていたり、きつい治療薬をやめたい思い、どんなにきつい薬かなども伝わってくる。私の親しくしているご夫婦も奥様がうつ病の疑いでご主人が献身的に支えているので、読んで学ぶこと多く、本の内容を少しずつお伝えしたりした。関節に蒲鉾がいいとか、何か新しい習慣を始めるなら21日やってみるなども興味深く、まだまだ書いていただきたかった。
2023/09/10
harass
レビュから知り借りる。数年に渡る雑誌掲載の日記をまとめたもの。勝手にうつ病体験記と考えていたのだが、普通の日記に近かった。正直、初著者で馴染みがない作家の生活を読むのは興味が薄く流して読むところが多かった。だがうつ病に関しては、身近なものが長年苦しんでいたのと、自分もその兆候があるのではと不安になっていて、興味深く読んだ。やはり日頃からの自己判断と頼れる周りの人たちが重要のようだ。またちょっとしたセレブな生活を羨ましく思う。食生活などが変化していくのが面白い。
2019/12/06
ネギっ子gen
<うつがやってくると私は過眠と不眠を繰り返す(ついでに下痢と便秘も)>。どうしてそんなことになってしまったのか、原因なんて結局のところ分からない――。直木賞受賞、そして再婚、何もかも手にしたはずなのに……。重度の鬱に苛まれた3年を克明に描いた日記エッセイだが、記述が妙に明るい、っていうか軽い。ならば双極性で躁状態かなと思うと、<どんどん株価を落とす多額不良債権を抱えた銀行のようになっていました。秋口から激しく落ち込んだり>的記述が多発し、やはり欝らしい。で、発見! なんと、著者は“落研”出身だと。おお。⇒
2021/05/23
とこっぷり
【改めて山本作品を追いかける追悼】一生結婚しない可能性も覚悟する、と言っていた山本先生がどのように再婚をしたのか知りたくて手に取ったが、再婚生活よりも鬱生活、の日記でした。ただ、鬱にここまで向き合ったことがなかったので、すごく興味深かった。病気が寛解するのは自分しかできないけど、でも、周りで支えてくれる人はすごく大切。山本先生の周りにこれだけ素敵な人いてよかった。
2023/09/04
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