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未来のサイズ

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作家
俵万智
出版社
KADOKAWA
発売日
2020-10-02
ISBN
9784048843812
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未来のサイズ / 感想・レビュー

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のっち♬

2013〜20年に詠まれた第六歌集。大きな身辺変化に石垣島から宮崎への移住、コロナ禍が挙げられる。「子のために願うことなかれ願うとは何かを期待することだから」と戒める著者。しかし、成長とは希望を託される「世間」の一部になっていくことで、自身も窮屈になった世間に順応しつつ息子の「未来のサイズ」を懸念する。「最後とは知らぬ最後」の連続を噛み締めるためにも、不安定で「未来を汚す」社会・親としての自分・個人としての自分の関係性を整理するにも、自身の奔放かつ軽妙な短歌は重要なツールなのだろう。恋愛歌人の彼女も健在。

2022/11/23

kinkin

短歌集。普段短歌に触れることがないが、著者の詠んだ詩はわかりやすさの中にも深みがあって気に入った。表紙にも載っている「トランプの 絵札のように 集まって 我ら画面に 密を楽しむ」 「コンビニのなくてもよさと便利さを知るコンビニのない街に来て」他にも気に入った詩がたくさんあった。詩を詠む楽しさがすこしだけわかってきたような気がした。図書館本

2022/04/23

けんとまん1007

時期を分けての三部構成。こうやって読んでみると、改めて、その時のことを想い出す。起きてしまったこと、流行っていたこと・・・。時代の空気が、ここにある。1年後に読み直してみると、見えてくるものも違うのだろうなあ~。

2021/03/08

けぴ

お気に入り:帰宅するまでが旅ならキャンセル料発生する日が旅のはじまり 雨の降る確率0%でも降るときは降るものです雨は 早起きのできない理由「面白い夢が最近多すぎるから」 冷凍庫のハーゲンダッツ思いきり食べねばならぬ停電の夜 何一つ答えたふりをする答弁という名の詭弁目立つ 制服は未来のサイズ入学のどの子もどの子も未来着ている 「死ぬまでの待合室」と父が言う老人ホーム見学に行く 地球にやさしい地球にやさしいって言うじゃない?やさしくないのは人間ですから 動詞から名詞になれば嘘くさし癒しとか気づきとか学びとか

2022/09/28

やっぱり俵万智さんのものの見方と言葉選び、比喩、リズム、漢字とひらがなのバランス、暮らしの風景と心の紐付け、どれも素敵だと思う。俵万智さんの身体の中には、一瞬が、一語が、宝物のようにひしめき合っているのかな。早起きができないのは面白い夢が最近多過ぎるからとか、老人ホームは死ぬまでの待合室だとか、ご家族が言うことも面白い。笑ったり心が痛かったり、寂しくなったりワクワクしたり、不安になったりそんなものかと受け入れたり。細かく色んな感情を味わえる幕の内弁当みたい。あれとあれ好きだったな、と必ず思い出せるような。

2021/11/14

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