僕らはどこにも開かない ‐There are no facts,only interpretations.‐ (電撃文庫)
僕らはどこにも開かない ‐There are no facts,only interpretations.‐ (電撃文庫)
- 作家
- 出版社
- KADOKAWA
- 発売日
- 2016-11-10
- ISBN
- 9784048924887
僕らはどこにも開かない ‐There are no facts,only interpretations.‐ (電撃文庫) / 感想・レビュー
まりも
デビュー作を加筆修正した完全版。素行不良な友人、奇人と言われる先輩、堅物な優等生委員長、そして美紀さんと僕。彼らが壊れていく姿を描いた物語。うわぁ… 誰がどう見てもただの狂人としか思えないのに、なぜか心を捕らえて離さない魅力を感じてしまう。初めて読んだ時も思ったけど、登場人物達に全くもって共感することが出来ないからこそ、惹かれてしまうのかもしれません。帯の裏で3人の先生方が書いてある通り、その時その時で様々な見方と読後感を得る不思議な力を持つ傑作ですね。やっぱり御影先生好きやわ。
2016/11/13
サエズリ割津
文句なしの面白さ。二十歳を超えてから読んだからこの物語を客観視できるけれども、中高生の時にこの作品に触れていたら影響を受けずにはいられなかっただろう。退廃的な世界観にどこか気の触れたようでそれでいて引き込まれてしまう魅力的な登場人物。世界は主観でしかなく人はどこまでも孤独である。そんなことを考えてしまう話でした。仄暗い雰囲気の話にはやっぱり安倍吉俊のイラストはマッチしますね。作者の別作品も読もうと思います。
2016/12/05
真白優樹
自分が存在しない少年が、魔法を唱える少女に出会い始まる物語。―――閉じた世界、狭い世界。その世界の先とは。どこか歪で歪んだ子供達、どこか脆い均衡の上に成り立つ関係。だけどその世界は一人の死を切欠に崩れ、死した親友に成り代わった少年は真実を暴き人を壊し、だけど最後の一線は守られ少女と共に日常に帰る。真っ当な友情も、日常もありはしないのかもしれない。どこまで行っても他人は他人なのかもしれない。だけど開く事は出来、少しだけでも繋がっていけば世界はきっと開いていく。彼らの未来はどこへ向かう。 うん、面白かった。
2016/11/10
ささやか@ケチャップマン
作者デビュー作のリメイク版。荒々しかったデビュー作と比べ、こちらの方が構成がしっかりしていた印象。変更点は微細なものを含めると本当に色々な点が変更されておりまさにリメイク。一番大きいと感じた点は、耕太/谷原の相互の理解における認識の齟齬がなくなってしまっていること(個人的にはあったほうがよかったと感じた)。十代のときに前のバージョンを初めて読んだときは衝撃だった。今の十代がこのリメイク版を読んでどう感じるかは興味のわくところである。
2016/12/12
ソラ
発売当初も購入してて十年ぶりくらいに読んだかもしれない。正直どこが変わったのかはわからないのだけれど登場人物が静かに壊れて行ってる感じが面白かった。
2020/11/07
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