本当にさらさら読める!現代語訳版 泉鏡花 [怪異・幻想]傑作選
本当にさらさら読める!現代語訳版 泉鏡花 [怪異・幻想]傑作選 / 感想・レビュー
アキ
本当にさらさら読めます。泉鏡花の現代語訳。「龍潭譚」「高野聖」「絵本の春」など代表作7編。泉鏡花記念館館長の秋山稔館長が監訳。泉鏡花記念館は鏡花の生家跡というだけでなく、独自の文庫も出版されており、精力的な活動に好感が持てます。先日訪れた際に「絵本の春」原画展を開催していました。さて内容は「絵本の春」はもちろんですが、有名な「高野聖」も「龍潭譚」も「天守物語」も素晴らしい。妖しく美しく怪奇な世界に酔いしれます。やはり原文のリズムを味わうために、明治大正時代の原文で読むのは難しいけれど、今度挑戦してみたい。
2020/09/29
Nyah
ようやく泉鏡花が読めました。読もうと思って岩波文庫で2冊買ったはいいけれど、やはり原文は文体が読みづらく、仕事後の疲れた頭で読む元気はなく。記念館で購入した絵本は持っているのでこの本の一部は内容がわかってましたが、高野聖が読みたくてこちらを手に取りました。さらさら読めるという謳い文句通り読みやすかったです。幽玄な世界観も感じられたし、今の私には満足です。そのうち岩波文庫を読もうと思いましたが、とりあえず積読から外します。
2021/06/10
のびすけ
天守物語、高野聖をはじめとする怪異・幻想作品7編の現代語訳版。来月、坂東玉三郎さん演出・出演の歌舞伎「天守物語」を観に行くので予習を兼ねて。戯曲形式の天守物語は、異界の姫が棲む姫路城天守で繰り広げられる幻想世界と恋物語。舞台で観るのが楽しみになりました。その他の作品では、美しい情景と妖しい美女、主人公の子供目線の不思議な体験が印象的だった「龍潭譚」がよかった。泉鏡花作品の原文は文体や語彙が難解なので、読みやすい現代語訳版はありがたい。
2023/11/23
りー
読みやすいけれど原文の雰囲気を十分に残している訳でした。天守物語、高野聖など有名どころがこの訳で読めるのはラッキー。現と夢の境、この世とあの世の境を行き来するお話の中でも、天守物語がやっぱり好き。うん、目を彫ってもらってハッピーエンドっていうところでスカっとするのです。若干ギャー、と思ったのは着物のコーディネートの描写が凄いなぁと…鼠色の縞小紋の着物に、朱鷺色と白の市松模様の紐を締め、友禅が褄からこぼれるように見えている…色っぽい、でも(画家泣かせですね、これは)こんな男性の前には怖くて立てない気がする!
2020/11/24
わむう
職場の人からの薦めで読みました。全ての物語に魔性の美女が登場します。解説によると背景には9歳で母親を亡くし、母親への思慕を表しているとのことです。
2020/03/24
感想・レビューをもっと見る