現代日本の文学 石原慎太郎 開高健
現代日本の文学 石原慎太郎 開高健 / 感想・レビュー
がんぞ
学習研究社全60巻のうち第48巻。ページ数は合っているが著者に足立とあるのは何かの間違いか。両人は関西の出身でそれぞれの巻頭解説を小松左京が担当してその風土からの気質を論じ鋭い。個々の作品は名作揃いで読む価値はあるとだけ言うが、石原の肉体性、開高の原点志向は戦後焼け跡、最大の暴力の目撃から出発した世代の特権かもしれない。そうしてあまり冷たくなかった冷戦期間に「次の戦争」がいやおうなく予感されてきたことも作品の基調となっている。石原は米国が有事の際日本列島を防衛する体勢は無いと論じ開高はべ平連に関わったが。
2011/10/30
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