マ-ティ (学研ホラーノベルズ)
マ-ティ (学研ホラーノベルズ) / 感想・レビュー
hit4papa
人狼が跋扈する町の一年間を描いた作品。バーニ・ライトスン作の挿し絵は迫力満点ですが、物語としては平凡なB級ホラー、いかにもアメリカンな登場人物たちが人狼に殺戮されるもののキングならではのねちっこい描写は見られません。作品の体裁から絵本として読むべきでしょう。人狼に翻弄される町の人々、立ち向かうは車椅子の少年マーティ、そして意外な人狼の正体とは…。短い時間で読み通せるので、その分、ストーリーは印象に残り難くはあります。キング作品を収集したいファンのためのものでしょう。巻末 風間賢ニの解説は一読の価値あり。
2023/08/28
zanta
90/3/6/2018 キングの幻の作品。さすがという感じ。こんなにシンプルにも書けるんだなぁ。昨夜読んだヒトラーと重ねてしまった。ヒトラーさんも、もしかしてビーストに乗っ取られてしまった人ではなかったかと。
2018/03/06
朱音
ジャンルで言えばホラーだろう。狼男もので、一月から始まって十二月までの一年で物語が進んでゆく。人狼というのは満月におこる(おこるって言うのも変な表現だけれど)ものだから、一月に一回惨劇が繰り返されてゆく、というものだ。その人狼が誰か、あるいはそれに対抗するのは、といったストーリーの進め方はさすが。なかでも題名であるマーティ少年の描き方がいい。現代は「Cycle of the Werewolf」つまり人狼の周期。こっちの題の方がいいかなぁ。
2002/07/08
モーリス
なんてシンプルな物語。人狼の正体まで引っくるめてわかりやすく、淡々と、まっすぐ終わる。キングの邦訳された作品で読んでいない唯一の作品だったけど、まさかのキングらしくないものだった。なんと言うか、習作って感じね。まぁ、40年近く前のの作品だしなぁ。
2019/03/08
飛鳥なつめ
久々のキング作品。邦題は何故このタイトルにしたのかしら…。小さな町ターカーズ・ミルズで起こる、人狼による連続惨劇を12ヶ月・12短編で描いている。短編で挿絵もあるし、大きい字でサクサクと読めた。やっぱりキングのパニックホラーは面白い。車椅子のマーティ少年、疎まれ描写が多くも愛されてる様子が伝わってくる。人狼に立ち向かう姿はただただ凄かった。ヨーダコスかわいいし(笑)。ただほとんどの挿絵が本編より先走って出てきてしまっているのは如何なものでしょうか。素敵な絵なのに勿体無い。そして解説長いな!
2014/08/03
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