炎の女帝持統天皇 (学研M文庫 M み 5-3)
炎の女帝持統天皇 (学研M文庫 M み 5-3) / 感想・レビュー
take5
持統が主人公の物語で、乙巳の変直前から持統の死までが描かれてます。この期間は、里中満智子の『天上の虹』と同じで、井上靖の『額田女王』とも重なり、黒岩重吾の『天風の彩王』とも半分以上重なっていて、登場人物や事件などもほぼ同じで人物設定も似てるとこもあるんですが、鎌足、定恵、不比等、遠智娘、大田皇女は意外な感じで新鮮で、面白かったです(大河ドラマで同じ人物が個々の作品で描かれ方が異なり新鮮なのと同じか?)。また天武は「天文遁甲に能(よ)し」と書記にみえますが、漏刻と絡めてそれらを具体的に描いていて珍しいかも。
2022/03/02
ユウユウ
天武にそれほどカリスマはなく、どちらかというと天智よりか。まぁ、肝の据わった讃良様でした。藤原不比等の母が額田というのは斬新。
2022/12/14
紅花
国をまとめるには主が必要。主を絶やさないためには多くの子が必要。その多い子が骨肉の争いを起こす。持統天皇が生まれた頃からの歴史をさらっと追う本。彼女の強さが、苦悩が分かるのは最後の章ぐらいかな?それも想定内。読者を飽きさせないためのフィクションは有っても良いと思っているが、ちょっと興ざめな、現実味が薄くなってしまう演出もある。登場人物の言葉遣いが現代語なので、重みが無くなってしまう。古代を知らない人には、読みやすいし、大まかな流れが分かっておすすめだけど、知っている人には復習程度の本。
2013/02/23
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