学研の日本文学 二葉亭四迷: 平凡
学研の日本文学 二葉亭四迷: 平凡 / 感想・レビュー
Ohe Hiroyuki
平凡というタイトルが平凡ではないように、本書の内容もあまり平凡ではない。文学を志した私小説家の人生を通して、私小説の主題となっていた恋愛や家族などについて書かれている。▼本書を通読して思ったのは、実感が伴う言葉とそうではない言葉があるのだなぁということである。本書では「思想」は、後者と位置付けられている。▼時々本が読めず、自分の読解力不足を嘆くことがあるが、本書を読むと、本が読めないのは作者にも原因があるかもしれないと思うところである。
2023/08/15
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