ちばてつや短編集 1 (マガジンKC)
ちばてつや短編集 1 (マガジンKC) / 感想・レビュー
seichan
図書館本。公害問題をいち早く描いたといわれる短編「蛍三七子」、「あるあしかの話」、満州時代の回顧録「屋根うらの絵本かき」、養蜂家の子供を描いた「風のように」などが収められている。今の目で見ると、コマを小さく割って、作品の導入部を丁寧に描いている辺り、昔の邦画のような良さがある。「蛍三七子」などは、短編なのに話が動くまで結構なページ数を取っていて、人物の「風情」が良く出てる。
2016/10/01
貞
実家の本棚の奥から見つけておいたものを再読。奥付に昭和54年発行の第6刷とあるので、ざっと四十数年ぶりに読み返したが『蛍三七子』は名品であると改めて感心。短い内に三七子を取り巻く過去や現在の事柄をきちんと描いていて驚く。展開、終幕も秀逸。 折しもちばてつや氏が漫画家初の文化勲章選出の日に読んだというのも感慨深かった。
2024/10/25
Mercy
「螢三七子」、「風のように」、「屋根うらの絵本かき」、「あるあしかの話」、「えーん」以上5編所収。「屋根うらの絵本かき」で描かれた満洲から日本に集団帰国する最中に中国人の家にかくまわれ、屋根裏で弟たちのために絵本を書いた話は、『ひねもすのたり日記(1)』で再現される。
2022/07/11
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