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母子変容 上

母子変容 上

母子変容 上

作家
有吉佐和子
出版社
講談社
発売日
1974-01-01
ISBN
9784061126985
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母子変容 上 / 感想・レビュー

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ろこぽん

おもしろーい! 2人が再会した時に、素直に抱き合い喜べていたらこんなややこしいことにはならなかったのに、取り巻きにいいように利用され、気の毒な2人だ。美しい娘と成長した輝代子に感じる燿子のとまどいや、輝代子の想像していた「母」とはあまりに違う燿子への違和感が伝わってくる。この先、芸能界の波に揉まれて純粋な輝代子がどう変身していくのか、燿子がどんな風に取り乱すのか、上巻では母子の心が少しずつ通じ合うのかなと思わせといて、下巻では縺れ合い、食い違っていくんだろうな、楽しみ!

2021/07/25

ハヤシマ

有吉佐和子の代表作といえば「恍惚の人」や「複合汚染」といった社会派のものを挙げられることが多い。社会の病巣をいち早く問題提起し、空前のベストセラーという事件になったからだろう。しかしベストセラーというのは、読書好き以外を巻込んだ現象である。本の購入者のすべてが読者であったかは疑わしい。それにしてもこの「母子変容」は面白い。有吉崇拝者の自分としては躊躇なく手にとるが、読メですら登録が少ないとはもったいない。本作は、社会派2作の間に発表された作品で、まさに脂が乗切った時代の作品。

2013/05/15

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