羅生門,偸盜,地獄変,徃生絵巻 (講談社文庫 あ 1-1)
羅生門,偸盜,地獄変,徃生絵巻 (講談社文庫 あ 1-1) / 感想・レビュー
shio
原文も十分に面白いが、単なる滑稽譚に終わらず、人の心の機微を盛り込み、より凄みが増していて、いやもう、なんだか怖くすらある。特に「鼻」。宇治拾遺でのあらすじは最初の1ページほど、あとは内供の心情描写。鼻が長い内供の悩みは食事がし辛いという物理的側面と、更に深いのが「傷つけられる自尊心」。短くするため奇法を試し見事成功なるも、人並みになった鼻を、以前より笑われ、より傷ついてしまう。他人の不幸を願う周囲の人々の残酷さ、僧であっても自尊心の揺らぎを抑えられない内供の弱さ。夏目漱石が絶賛するのも道理。恐れ入る。
2024/05/10
やすどん
芥川龍之介は「文学」って感じがしていたので読んでいませんでしたが。。。面白い。慣れていないので読みづらい箇所もありますが、話として面白い!
2021/09/13
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