青い小さな葡萄 (講談社文庫 え 1-6)
青い小さな葡萄 (講談社文庫 え 1-6) / 感想・レビュー
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初期の作品。戦後、フランスに住む留学生が社会に色濃く染み付く有色人種対する人種差別に悩まされ、日々を悶々と過ごす。その中、住む街を訪れた人物の願いが、図らずも第二次世界大戦時、美談として祭り上げられているフランスのナチスに対するレジスタンスの裏側に隠された事件へ行き着く。留学生日本人と行動をともにする人々も自ら背負った罪の思いをこの事件に投影する。終始、重い空気が覆っているがどこか救いの希望も見え隠れし、後々の作品に共通する著者の人間への視点を感じる。
2022/06/29
P
人間の闇と葛藤の描き方が絶妙。5
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