阿片戦争 上 滄海編 (講談社文庫 ち 1-1)
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阿片戦争 上 滄海編 (講談社文庫 ち 1-1) / 感想・レビュー
活字の旅遊人
高校時代から、いつかは読まねばならぬ、と思っていた小説。香港を考える時には、絶対に知らねばならぬ歴史。やっとです。昭和56年第20刷のカバー。イギリスって、商人って、そういう連中だよね。古臭い清朝、というのももちろんだけど。イギリス側にも後ろめたさや反対意見もあったようなので、そこは救いだが。そしてこの構図は、いまだに世界中で継続されている訳だ。その意味においてロシアもヨーロッパの後進国な訳で、自称先進国に立ち向かっていくのは、まあ、分からなくもない。「阿片は洋人が売りつけるものだから、元凶は彼らである」
2022/04/02
だまし売りNo
近代中国史の屈辱は阿片戦争に始まる。依存性薬物の阿片を輸出し、清国民を阿片漬けにして、それを清国政府が取り締まると侵略戦争を始めた。この上なく非倫理的な侵略である。
2022/05/21
TheWho
19世紀末清と英国の間で阿片の密輸が原因となった争乱、所謂阿片戰爭の実像を台湾出身の支那歴史小説の大家が語る上中下巻の歴史大作。通説では、貿易赤字に対する処置として英国が阿片を密輸出した事が発端で戰爭が勃発した事であったが、それ以前に清国内での阿片容認と否認の政争があった支那世界の驚愕な実像を浮き彫りにしている。上巻では、特権商人や官僚の腐敗と改革派の人々の暗躍、そして英国が絡み合い壮大な物語の序章が描かれている。阿片禁止が決定された状況から次巻での展開が楽しみです。
2015/10/31
莉玖
”阿片戦争・林則徐” 学生の時の授業と、教科書に書かれていた以上の事は知らなかった訳で。上中下巻で、上巻で587ページ。じっくり読もうと思ったら意外と読み易く、あっという間に上巻読了。中下巻も一気に読んだほうがよさそう。面白い。
2019/03/17
がんぞ
アメリカ独立戦争に「敗北」した英国は内閣責任制となり国王は一切の政治権力を失い投票で選ばれた議員の議会が国策を決定することとなった。東インド会社の廃止→直接貿易は台頭する米国に勝るためには優位に立つ武力を行使または影響させるしかないという民意/百人超の美女がかしずくのに継承男子一人しかない道光帝は最愛の皇后の末期の願いで阿片をキッパリ断ち、既に禁じていたが密輸も無くそうとした…林則徐/独占商人も賄賂で倒産する程で儲けがあまり出ない。うまい汁を吸っていたのは役人だけという清朝末期、だがあと五十年ほど存続する
2018/12/24
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