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モッキンポット師の後始末 (講談社文庫 い 2-1)

モッキンポット師の後始末 (講談社文庫 い 2-1)

モッキンポット師の後始末 (講談社文庫 い 2-1)

作家
井上ひさし
出版社
講談社
発売日
1974-06-26
ISBN
9784061312586
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モッキンポット師の後始末 (講談社文庫 い 2-1) / 感想・レビュー

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nemuro

読メ登録(2009年1月)後は初の井上ひさし本。『こんなコラムばかり新聞や雑誌に書いていた』(植草甚一/本年5月読了)の「中間小説研究」に何度か登場していてたしか本棚にあったはず。2017年11月「未来屋書店旭川西店」での購入。講談社文庫と乃木坂46のコラボ企画「乃木坂文庫」で表紙カバーは衛藤美彩。「お人好し神父と悪ヂエ学生の行状を軽快に描く笑いとユーモア溢れる快作」。巻末の詳細な「年譜」によれば浅草フランス座文芸部員など著者の実体験が相当反映されていて吃驚。う~む、面白い。グッと久々、再読だったろうか。

2024/07/05

ken_sakura

面白い(^。^)「青葉繁れる」のような私小説風な物語。主人公は仙台カトリック孤児院から上京したS大学(上智大学)文学部の小松。身元引受人のS大学文学部教授モッキンポット神父。聖パウロ学生寮で出会う東大医学部の土田、教育大理学部の日野。三人の圧倒的な逞しさが眩しい♪( ´▽`)あのフランス座のバイトが面白い。空腹な三人の騒動を冴えない師父が関西弁で悪態を吐きながら後始末する。解説より著者はカトリック、天主の存在を信ずるモッキンポット師のような師父たちを信じた、とのこと。阿佐田哲也の「麻雀放浪記」を思い出した

2018/04/22

背番号10@せばてん。

1975年読了。73年のドラマ(ボクのしあわせ)の主なキャストは、石坂浩二(当時32歳)、小鹿ミキ(当時24歳)、宍戸錠(当時40歳)、扇千景(当時40歳)。自分の中では、本書が井上ひさし氏のベスト。(2024年5月19日入力)

1975/05/19

ベル@bell-zou

小説で声を出して笑ったのは久しぶり。人というのは物理的に満たされていないとより知恵が回るのだなと妙に納得。草野球の頭数合わせをプロデュース。アメリカからの救済衣料を着服(シティボーイズのコントにそんなのがあった)。アヴェ・マリアが流れるパチンコ台の開発。調子にのってやり過ぎてモッキンポット師に見放されては救われる、懲りない甘ったれの3人。自業自得で没落し続ける彼らを、戦後の活気に溢れた時代が後を押し、モッキンポット師の怒声と呪詛が飄々とした関西弁で聞こえてくる。…喜劇でも観ているように愉快な読書だった。

2018/01/19

seraphim

下卑た関西弁を話す、風采の上がらないフランス人の神父、モッキントッポ師。彼が指導しているS大の学生、小松の目線で描かれている連作短編集。毎回、小松とその友人達の3人が巻き起こす事件がおかしい。その都度、モッキントッポ師が後始末をしている。師はケチだと描写されているが、後始末に支払っているポケットマネーの額を考えると、とてもケチなんて言えない。どこまでも小松らを見捨てない、モッキントッポ師に感心してしまった。小松らのバカさ加減にも、バイタリティの豊かさを感じた。思わず吹いてしまう面白さ。楽しかった。

2017/01/04

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