心狸学・社怪学 (講談社文庫 つ 1-2)
心狸学・社怪学 (講談社文庫 つ 1-2) / 感想・レビュー
saga
【再読】心理学を修め、なおかつエログロ作品を増産する著者らしい本。からりと乾いたエロ描写は嫌みを感じさせない(あくまで男性である自分個人の感想です)。ジェンダーとか男女共同参画と叫ばれる21世紀に再読すると、女性に対する偏見として出版さえ怪しくなる内容だ。東大安田講堂事件からサンクチュアリ化した東大構内を描いた「原始共産制」は風刺が効いている。
2016/12/21
★miya★
筒井康隆ってこんな作風やってんな!下ネタ×ブラックジョーク×風刺…なんて最高にゲスなんや★品がないと思われるかもしれませんが、正直なところとてもニヤケまくりました。収録されていた短編の中でも印象に残ったのは『議会制民主主義』という話。閣僚が多くがタレント出身者、ついには動物議員までというブラックジョーク。参議院の顔ぶれ見てると笑えなかったです。
2014/03/16
ぽち
親本は1969年12月刊。筒井氏35歳。短編集、いやショートショート集か。明確なオチの一文があるものは星新一のエピゴーネンのようでいかがか。この時期の筒井の真骨頂はやはりスラップスティック。一戸建てVS団地『優越感』脳移植『議会制民主主義』二千人斬り『マス・コミュニケーション』国鉄スカトロジー『近代都市』会話劇『未来都市』一遍、毛色の違った東大安田講堂事件歴史改変夜話『原子共産制』
2023/04/22
AICHAN
傍若無人な筆さばきに脱帽。人間の弱さ、残虐さ、愚かさ、組織悪等を皮肉って見事なお笑いにしている。「人間ってホントにおかしいですね、特に日本人は」と解説したくなる本。ついでに、「筒井康隆って人物もかなりヘンですね」とも言っておきたい。いい意味でだけど。
2012/04/16
mutenka
4
2023/03/12
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