鬼の詩 (講談社文庫 ふ 7-1)
鬼の詩 (講談社文庫 ふ 7-1) / 感想・レビュー
kiiseegen
映画化された主題作品の後部を何気なく目にし、原作を読みたく古書にて入手。実在する噺家がモデルで狂気すら感じる芸の凄まじさには圧倒された。他、五篇も上方寄席芸に関する良いものばかり。第71回直木賞作品、解説に司馬遼太郎の短い選評が掲載あり。
2017/01/30
まさきち
芸を追求する人々の鬼気迫る姿に圧倒され、しかし天賦の才なき故に最後は頃合いを見誤って滅びの道へと落ちていく姿に逃れられない哀切を感じながらも惹かれてしまいました。そして全てが軽さを薄さを求められる今の時代、これ程の思いで芸を追求する芸人がどれ程いるのだろうか、更に今一度そんな命懸けの芸を味わってみたい、そんな気持ちが残りました。
2013/01/03
東森久利斗
鬼より怖い鬼がいる。浮世に棲む鬼を縛り蝕む現世の哀しい業。無限地獄と課す。全て実話? なのが、怖さ倍増。
2017/08/09
捨拾(すてろう)
上方芸人哀歌。直木賞受賞の表題作以下、全編に漂う体液の匂いに少々中てられる。明治期から昭和初期の、寄席や劇場の雰囲気に詳しい。
2018/03/13
minibear
直木賞受賞作品。明治末期の上方落語家の芸に対する執念と人生を描く作品。ここまで芸に打ち込むのかと思わされる。
2012/11/30
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