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中核VS革マル(下) (講談社文庫 た 7-4)

中核VS革マル(下) (講談社文庫 た 7-4)

中核VS革マル(下) (講談社文庫 た 7-4)

作家
立花隆
出版社
講談社
発売日
1983-01-10
ISBN
9784061341845
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中核VS革マル(下) (講談社文庫 た 7-4) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

互いの暴力(もはや殲滅戦を公言するまでになっている)の頻度も程度も、はるかにすさまじいばかりに拡大。巻末に時系列表が掲載されているが、これが事実であるとは思えないほど。しかも、その中には何件かの誤爆(標的を見誤って別人を殺傷)もあり、ますます一般学生や労働者との距離は広がる一方である。立花は中核、革マル、公安の3極で捉えるべきだと言うが、その通りだろうと思う。互いに相手方が警察権力と結びついていると主張しているが、立花が分析するようにそれはなさそうだ。この一連の殺戮戦によって、誰が一番利益を得るか⇒

2023/08/19

matsu04

両派の違いは結局のところ現代のとらえ方の差異、すなわち革命を現実的なものと捉えるか、まだ先のことと考えるかだということであるらしく、前者の中核派は非合法闘争を繰り返したため公安警察から強い弾圧を受けたが、革マル派は大衆・労働団体の中に潜り込みそれらを革命を目指す組織に作り変える戦術を採っているらしい。これが同派の実態でありかつ現状だとすれば、恐ろしい。

2016/06/01

koji

3つに纏めます。①両派の暴力の論理、②当局の論理、③結局革マルvs中核抗争とは何だったのか。①、②を本書から抜き書きすると、①確信者同士のぶつかり合いは皆殺しまでいきつく宗教戦争と同じ、②策略を駆使し全容を掴むまで泳がせ一網打尽が公安論理。いずれも納得です。さて③。この抗争は今は人の口の端にものぼらない程風化していますが、三島由紀夫vs全共闘がヒットしたように何かの拍子に脚光を浴びるかもしれません。その時、常に胆に銘ずべきは、そこに内在する暴力と公安の論理への深い理解。本書の精神を語り継ぐ大切さを思います

2021/05/22

こうすけ

執筆時は闘争の真っ只中なので、どんな風に終焉を迎えるのかはわからない。結局、公安がこわい。公安からしたら内ゲバほどありがたいものはないだろう。どちらとも内通しているように見せかければ、自然と闘争がエスカレートする。ネットで調べたら、両派ともかなりの構成員を保って現存しているようだが、これも公安のシナリオ通りなのだろうか。個人的には「三島由紀夫が討論したのは何の派閥?」「連合赤軍ってなに?」みたいな初歩的な疑問に答えが見つかり、ありがたかった。埴谷雄高など、当時の知識人による両派への提言にはがっかり。

2023/08/05

ステビア

「ご苦労様」という言葉しか出てこないのであった。

2017/02/12

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