華やかな死体 (講談社文庫 さ 18-1)
華やかな死体 (講談社文庫 さ 18-1) / 感想・レビュー
ヨーコ・オクダ
東京地検への転任を願う若手検事・城戸が主人公。私大卒やし、ショボい事件の公判でも黒星を食らうなど、東京への望みが遠のきがちな状況のところ、大手企業社長の殺害事件を担当するチャンスが!担当の刑事が真摯に捜査に当たってくれ、事件の筋道が明らかになってきた一方で、法廷ではヤリ手弁護士にマウントを取られ、重要な証人たちも次々と証言を翻す始末。敗色ムード強いまま終盤まで引っ張られ、お待ちかねのどんでん返し。でもね、報われないんよね、コレが。殺され損、お金取られ損、警察、検察の黒星損。裁判て誰得?てな問題提起。
2021/03/01
通りすがりのブッカー
エンタメ性皆無の堅苦しい作品。最後まで、検察、弁護士一色のストーリーだった。答申書をとるために、弁護士たちが狂奔するのは正しいかもしれないが、これって警察の仕事じゃ?とか思ったり。著者は弁護士なので、真実に沿った話なのだろう。開催される裁判は、まさにそのまま。司法学生のひとは勉強になるだろうがその他は遠慮すべき。著者が訴えたいことは、きっと自身が感じた(あるいは実際に経験した?)ことの司法上の矛盾なのだろう。
2012/08/15
shiaruvy
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