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冷えきった街 (講談社文庫 に 2-5)

冷えきった街 (講談社文庫 に 2-5)

冷えきった街 (講談社文庫 に 2-5)

作家
仁木悦子
出版社
講談社
発売日
1980-08-01
ISBN
9784061361737
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冷えきった街 (講談社文庫 に 2-5) / 感想・レビュー

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chiru

仁木さんの本は『灯らない窓』に続き2作目。 前作は、好奇心旺盛な兄妹の推理と活躍が可愛くいじらしいお話でしたが、本作は、違和感だらけの事件の謎を探偵視点で追うストーリー。 哀しい過去を持つ探偵と、孤独な冬樹が心を通わせるシーンがとても温かく、切なかったです。 ★4

2018/04/21

Yu。

資産家に送られた一通の脅迫状の捜査に乗り出す探偵と対峙する家族や関係者達のアリバイや素行が明らかになればなるほど闇が深まり、そしてとうとう。。悲しい‥ とても悲しい… 過去を持つ影ある探偵“三影潤”の推理劇と家庭内群像劇との調和が辛く悲しい音色を奏でます。

2016/09/04

たか

三影潤シリーズ。本書と『緋の記憶』『夏の終わる日』『悪魔の爪』の4作読了。仁木雄太郎・悦子シリーズは明るいユーモアミステリになっているのに対して、本シリーズはハードボイルド風になっている。C評価

2017/11/18

kinshirinshi

舞台は秋だが、タイトル通り、真冬のきんと冷えた空気が似合う、切なく美しいハードボイルド・ミステリ。探偵・三影潤と、孤独な少年との絆が胸に沁みる(チーズトーストにカーディガン、泣かせるなあ)。三影潤シリーズは先に短編集を読んでいたが、こちらは長編だけあって、彼の人柄や過去がだんだん分かってくる過程が良かった。自分のことを猫にたとえる、平凡だがやさしい顔立をした孤高の探偵。暗い過去を乗り越えたタフさと優しさが、少年や読者を惹きつける。仁木兄妹も好きだけれど、この探偵でもっと多くの作品を書いてほしかった。

2022/02/16

はんげつ

仁木悦子の小説で初めて肌に合う作品に出会えました。ある一家で起こりつつある事件が、起きてしまった事件となり、また起こっていた事件を掘り出す。探偵三影潤の視点でひたすら地に足のついた捜査が描かれるのですが、一家の少年・冬樹との交流がたまらなく好きなんです。冷たさを感じさせる本書にあって、この温かみが物語を豊かにしています。同時にその温かみが結末をより冷たくしてしまうのですが、確かにあった心地のいい熱が読後感をよくしてくれました。本格としても、二つの手紙のロジックが派手さはなくともエレガントでよかったです。

2019/09/20

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