画文集 挑む (講談社文庫)
画文集 挑む (講談社文庫) / 感想・レビュー
roughfractus02
1924年から70年代までの絵画の画像と文が共に、読者に「挑む」ような本書である。2021年の岡本太郎美術館「挑む 岡本太郎」展では少年期、パリ時代、戦時中、戦後、高度成長期に分けて外界に挑む著者を重点に、内界にも「挑む」著者の孤独が取り上げられた。が、本書の作品と文は内外問わず両面攻撃を続ける孤独な戦いが描かれる。「システム」から出ない戦後の美術界や日本社会に「挑む」一方で、「システム」に呑み込まれそうな自己にも「挑」み続ける作品や文には、自分の履いた靴の紐を引っ張って転ぶようなユーモアすら見て取れる。
2023/04/17
ぴよぴよーーーーー
太郎の初期の作品の写真集?に添えて彼が生きる上で信条としたことの原点であるような文章がいくつかおさめられている。権威主義や当時日本に蔓延していた惰性感へ挑もうとした彼の生き方が垣間見れる。太郎ファンにとっては保存版だろう。僕も本屋で改めて購入して来ようと思う。
2014/02/28
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