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未知との遭遇【完全版】 (星海社新書 98)

未知との遭遇【完全版】 (星海社新書 98)

未知との遭遇【完全版】 (星海社新書 98)

作家
佐々木敦
出版社
星海社
発売日
2016-10-26
ISBN
9784061386037
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未知との遭遇【完全版】 (星海社新書 98) / 感想・レビュー

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harass

購入本。2011年の単行本が五年後の2016年に新書になったのがこの本。著者の世界との接し方「最強の運命論」を語る。表題からわかりづらいがこれは「自己啓発本」だ。新たに五年の間の変化についての章が追加されている。この追加部分を読むが前の各章の繰り返しだったりで、パッとしなかった。ちょっと拍子抜けしてしまったが、いろいろ参考になった本の新書化は良いことだ。

2017/06/08

踊る猫

未来が「未知」であること、それがしかし起きてしまうということ、それは避けがたく「遭遇」せざるを得ないものであるということをタフに受け容れてどう「ドライブ」して行くかをポップ・カルチャーや哲学や可能世界論といった多彩な切り口から語って行くという書物。参照されている文献はどれも興味深く、この本をガイドブックに様々な哲学や現代思想の分野に分け入って行こうかという気にさせられる。惜しむらくは風俗の分析が夾雑物として入ってしまっていること。そこがこの本を古臭く感じさせる。もっとゴリゴリに理論一本で押すべきではないか

2017/06/28

しゅん

「選択肢のあまりの多さに苦しまない為にはどうすればいいか」「後悔という病に付ける薬はあるか」という多くの現代人に関わる問題に真っ正面から取り組んだ「マジ」な自己啓発本。恥ずらいもなく告白すると、最近過去への執着に苛まれる日々が続いていたので、大変に助かる一冊となった。もちろん、おたく/オタク論などを駆使して現代文化を批評するというこの著者らしい要素も大いに含まれている。所謂意識高い系(著者が言うところの「シャカイ系」)は現実の否認が反転して現実の大げさな肯定に変わったセカイ系である、という分析は鋭い。

2017/04/19

批評家の著者による自己啓発本(こう考えるとより良く生きられるのでは?という提言がなされている、という意味で真っ当な意味での自己啓発本)。 著者のものの考え方が、分析哲学からサブカルチャーまでを縦横無尽に引用して語られる。 過去に「起きたことはすべていいこと」とであり、この世で起きることは全てが決まっている(=最強の運命論)が、未来を知ることはできないので絶え間なくやってくる「未知」を楽しむ=(ドライブする)必要がある、という結論は割と穏当だと思った。

2020/12/05

おおにし

未知との遭遇というタイトルに惹かれてかなり分厚い新書を一気に読み終えた。大森荘蔵、入不二基義らの時間論からジャズや演劇など芸術論へ飛んだり、オタクの変遷という話題があったりと、最後はどこに連れて行かれるのだろうかと思っていたら、”起きたことはすべてよいこと”という「最強の運命論」が結論であった。実は私も最近これに近い運命論にたどり着いたところだった。私の場合は今までの人生から得た直観に近いものがその根拠であるが、同じ結論でもそこへ行き着く道のりの違いの大きさに驚いた次第。

2017/04/28

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