iKILL (星海社FICTIONS ワ 1-1)
iKILL (星海社FICTIONS ワ 1-1) / 感想・レビュー
ビスコ
初読み作家さん。前に「謎と旅する女」ってのを書いてた人か?くらいの認識。いやあ、なかなかにブラックな作品…… 殺し屋を描いた作品。どこか現代的な、グロテスクでもある小説。最終話はミステリ的な要素もあり。 テーマも相成って思わず考えさせられる。
2015/07/31
zazo嶋
この作者ってその昔サブカル畑で結構露出のあった方ですよね? 月刊宝島とかでよく見かけた記憶があるんですがいつの間にかゲーム制作会社の代表などされてるんですねー。 小説は初読ですが...舐めてたら...意外と面白いかもw?本人のフィールドでもあるネット周辺に彷徨うダークな部分を描くと妙にリアルで、事件自体は荒唐無稽な気がするのですが、そう思わせない「何か」があるような気がします。リアル...ではないけど「そんな馬鹿なー」では片付けられない「何か」があるんですよね。にわかに調べて書いたような作品とは一線を画す
2011/06/13
灰猫
メールを読む感じの縦書き小説で、内容はこの作者らしい皮肉が効いた感じの話。最初は復讐されて当然そうな犯人がでてくるが、すすんでいくにつれて……。似たようなことで罪悪感がなくすようなことは、実際にありそうな気がする。最後の展開はホラーぽくっていい感じだった。作ってる感じのところもあるが、ネット社会の闇のようなものは感じる。
2017/03/28
与末居
※相変わらず表現はグロいです。苦手な人注意。マジで。作家を知っているなら通常運転。 1日の大半を、家中のそこかしこに置かれたカメラに映る自分をネットで公開している女、ネットアイドル。 いじめっこに復讐を誓うぢょしこーせー。 誰が中に入っているかは誰も知るよしもない、季節外れのサンタ。 スナッフvtrを見てはワンコイン・ワンクリックで投げ銭し、誰も手を出さずに罰をリクエストし遂行される。 ころしやの思惑。掴み所のない男、小田切。グロテスクな描写がこれでもかと続く。 最後のドンデンに驚かされた。なるほどなー
2019/06/05
訃報
最後の話があまりにも見事で謎の感動。ネット上で不特定多数の匿名者から募金を募り法の裁きを受けない罪人への罰を殺し屋に代行させるシステム。「あなたは」という導入部も相まって読者を引きずり込み「もしこのシステムが現実に存在したら自分はどうする?」と否応無しに考えさせたうえでのあのひっくり返し方。完全に踊らされてしまった。結論が「神が人を赦す」に行き着いたのは宗教方面での僕の浅学もあってか正直釈然としないが、多少の瑕は看過できる。虚構と現実の壁が透き通ってゆくラストシーンの恐ろしさ。
2012/08/11
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