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ベッドタイム・ストーリー(星海社朗読館) (星海社FICTIONS)

ベッドタイム・ストーリー(星海社朗読館) (星海社FICTIONS)

ベッドタイム・ストーリー(星海社朗読館) (星海社FICTIONS)

作家
乙一
坂本真綾
釣巻和
出版社
講談社
発売日
2011-09-16
ISBN
9784061388147
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ベッドタイム・ストーリー(星海社朗読館) (星海社FICTIONS) / 感想・レビュー

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あも

これは乙一好きでも読んでる人は少ないのでは。朗読CD付の短編小説。朗読は声優の坂本真綾。小説目当てなのでCDは申し訳ないけど未聴。本編には短いながらも謎、SF、切なさ、感動…乙一に求める物がきちんと、それでいて詰め込みすぎず入っている。乙一はその作風の振れ幅の広さから白と黒で評されるが、本作は白も白。純白である。"土曜日"に親しくなった僕と後輩のアカリ。彼女は毎晩、僕が眠りにつくまで枕元で不思議な物語を語ってくれる。静かに切々と、ふたりの気持ちが染み込むような。まるで遠い空に輝く小さく眩い星のような物語。

2017/05/22

美羽と花雲のハナシ

活字とイラストと朗読で表現する全く新しい物語。ストーリーは乙一らしい内容だった。乙一の最近の著作は昔と比べるとだいぶ作風や設定が変わったので、今回の作品はとても満足して読み終えた。天文や超能力などSF要素と甘酸っぱい恋愛で“切なさ”がたっぷりと詰まった一冊。遠くにいればいるほど能力が増幅され、近くにいればいるほど無力になる。設定を実に上手く生かし、彼女の悲しみや決意が痛いほど伝わる。先輩の気持ちは決して偽りでも人為的でもない。寝る前に語られるストーリーは彼を安らかな眠りと導く。坂本さんの朗読も素晴らしい。

2012/03/17

ともかず

装丁、手ざわり、絵、行間、物語、朗読、すべてが椎名のベットタイムストーリーに集中できる要因になっています。これを聴いているとき、あるいは読んでいるとき、それはまさに主人公が感じている感情そのものだと思います。このステキで切なく、慈愛に満ちたベットタイムストーリー、ぜひ体感してみてほしいです。

2015/10/08

メルル

無限に広がる宇宙とひとりの男性をただ慕う女性。椎名にとって先輩の存在は宇宙の理よりも重くその気持ちがとても切ない。そして、全てを受け入れた先輩も切ない。そんな先輩を見守った椎名にはこの先どんな未来が待っているのだろう。

2015/09/28

baboocon

いずむさんよりお借りしたCDとイラスト入りの本が1セットの本。坂本真綾さんの朗読を聴きながら読み終えた。椎名が今夜先輩のベッドの横で語るのは、彼女の持つという不思議な能力とそれを使った星遊び、そして占星術と先輩の運命について。神々の遊びを思わせる天体創造や銀河のお手玉をごく普通の女子大生が地上から行うというギャップ。先輩の運命を変える為なら惑星の破壊をも厭わない恐ろしいほどの一途さ。遠ければ遠いほど強まる彼女の能力と、先輩の宇宙の果てよりずっと遠くから呼びかけるという言葉が呼応しているのが切なくも素敵。

2012/06/08

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