世界のメルヘン〈5〉イギリス童話2 ねがいのかなう魔法のほね
世界のメルヘン〈5〉イギリス童話2 ねがいのかなう魔法のほね / 感想・レビュー
のっち♬
初めて庶民の生活を描いた国民的作家ディケンズや元祖日常系ファンタジー作家ネズビットら、英国文学史に大きな足跡を残した作家たち。前者の『魔法の骨』は子沢山で金銭的困窮を抱えていた彼自身の家庭を覗き見るような設定。一日中書きまくってもパパの給料日は遥か彼方。ユーモアと自虐込みで話の牽引もこなれている。「王様」の響きを額面通り汲んだ作画はシュールな光景。子供の扱いが対極のヒューズの『宮殿』はこれから見れば笑止千万なオチ。キプリングの語る豹にまだら模様がある理由は黒人の肌色を絡めていて時代相応の不謹慎さも感じる。
2022/08/20
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