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消える総生島 名探偵夢水清志郎事件ノート (講談社青い鳥文庫 174-3)

消える総生島 名探偵夢水清志郎事件ノート (講談社青い鳥文庫 174-3)

消える総生島 名探偵夢水清志郎事件ノート (講談社青い鳥文庫 174-3)

作家
はやみねかおる
村田四郎
出版社
講談社
発売日
1995-09-15
ISBN
9784061484238
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消える総生島 名探偵夢水清志郎事件ノート (講談社青い鳥文庫 174-3) / 感想・レビュー

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ばりぼー

もったいない!ジュブナイルにしておくのは本当に惜しい面白い作品でした。魅力的な謎、さりげない伏線、論理的な解決という骨格部分は本格そのもの。冒頭の密室殺人が、思いっきりバカトリックなんですけど、本編への期待を高めるには十分です。離れ小島を舞台に、雪に閉ざされた館(霧越館!)で人が消え、山が消え、ひいては館も島も消えてしまう…。お約束で見当違いの推理を披露した警部が「燃え尽きたよ、真っ白い灰のように…」だとか、五十円玉を両替する五円玉9枚の謎だとか、ミステリ初心者の小学生より大人の方が確実に楽しめます。

2015/01/20

へくとぱすかる

夢水清志郎シリーズ第3作。子どものミステリだと思ったら、とんでもなく新本格。今の作家の中にも、この作品を読んで深い影響を受けた人は多いんじゃないかなあ、と思わせるほどの内容。山や島、登場人物の全員、などをあっさり消してしまうトリックは大胆でおもしろい。しかしそれだけだったら奇術にすぎない。作者はそこに必然となる理由を設定して、読み物として深みを与えている。ここまでの3作中でも出色の作品だと思った。

2015/09/02

ユメ

雪が降り積もる孤島の館という「とざされた空間モノ」の完璧なシチュエーションのもと、島に伝わる伝説の鬼によって人が消え、山が消え、館が消え、島が消える。子どもたち相手に、手加減することなく挑戦状を送ってくれるはやみねさんが好きだ。だからこそ、今になって読み返しても楽しめるのだなと思う。本格的なトリックの面白さ、仲間の素晴らしさ、戦争の悲惨さ。大切なことを教えてくれるはやみねさんにとって、児童文学作家は教師と同じく天職なのだろう。今回もまた、皆が幸せになることを考えて謎解きをする教授のやさしさに心打たれた。

2017/07/05

チャコ

読メ登録前読了本。再読。シリーズ3作目。映画のキャンペーンガールに選ばれた3姉妹と教授が訪れた総生島の霧越館を舞台に事件が起こる。ミステリ好きにとっては王道の要素が詰まっていて、内容を覚えていてもワクワクします。子供の時は分からなかった小ネタにもニヤリ。伏線の張り方も見事で、最後でしっかり回収されています。刊行当時は大戦を経験した若者たちがまだ健在だったんだなぁ…とそんなことを思いました。シリアスだけどハッピーエンドで、最後の手紙は名探偵の格好良さが光ります。シリーズの中でも特に好きな作品のひとつです。

2020/11/25

みなみ

青い鳥文庫の夢水清志郎シリーズの三作目。映画ロケに招待された三姉妹と無理やり便乗した教授が、孤島で不思議な事件に巻き込まれていく。人や山、島が消えるという大型の謎に、子どもの頃読んでいてワクワクしたことを思い出す。このシリーズの良いところは、人が亡くならないのでハッピーエンドを楽しめるところだと思う。館ものといった本格ミステリに興味を持つようになった切っ掛けの大事な本。

2023/04/27

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