徳利長屋の怪 名探偵夢水清志郎事件ノート外伝 大江戸編 下巻 (講談社青い鳥文庫 174-9)
徳利長屋の怪 名探偵夢水清志郎事件ノート外伝 大江戸編 下巻 (講談社青い鳥文庫 174-9) / 感想・レビュー
へくとぱすかる
外伝・大江戸編の下巻。正直いって感動! これまでの8冊の中で、最高によかった! 夢水清志郎左右衛門は江戸や日本を救うのである。あのグータラ教授がどうやって? それは読めばわかるし、あらすじなんかでは決して伝わらないだろう。教授の(作者の、だろうけど)思いは、ただの物語のための付け焼き刃ではなく、初版から15年後の現在の人たちにこそ、大人も子どもも関係なく、知ってもらいたいと思う。
2015/09/06
ユメ
見所満載、大胆不敵な大江戸編下巻。幾多の人たちが時代のため、国のためにと奔走した幕末。そこに物語があると思ってきた。けれど、多くの人が死んでいったのもまた事実。そこに持ちこまれた、龍馬、勝、西郷といった維新の英傑たちよりも、もっと単純で遥かな教授の視点。現在を生きている人たちを幸せにすること。このはやみね流江戸城無血開城が、私は大好きだ。やがて年月が流れ、あらたな赤い夢がはじまる。この大江戸編が帰結するのがそこか、というのが嬉しかった。最後のページを飾る村田四郎さんのあの絵が心憎い。教授、あらぶゆ!
2017/11/04
みなみ
名探偵夢水清志郎シリーズの外伝。江戸時代を舞台として、争いを平和的に解決しようとする教授が頼もしい。大人から子供へのメッセージとして捉えられるところも幾つもある。「不思議なことを不思議なことと放置せず、よく考えてほしいな…人間が、物事を正しく判断できるくらい賢くなったら、世の中は、もっと面白くなるって思わないかい?」「国のため、時代のため…そんな理由で、ぼくは誰にも死んでほしくない。」
2023/06/22
じょうき
図書館本。ぎやまん壺から続く番外編その二。子どもたちが時代をつくる、ということを大掛かりな舞台設定で語る本作。窮屈な世の中で、それを諾々と受け入れてしまわないようにと諭す夢水名探偵は、社会不適合者なのに格好いい。時代劇らしく決闘シーンがあったり、サービス満載。
2023/07/30
十六夜(いざよい)
コミックで先に読んでしまったが、夢水シリーズの番外編としてとても好きな作品。時代設定に合った謎を子供が読んでも大人が読んでも楽しめるように書くのは至難の技。また番外編やってくれないかな。
2019/09/09
感想・レビューをもっと見る