学校という舞台: いじめ・挫折からの脱出 (講談社現代新書 893)
学校という舞台: いじめ・挫折からの脱出 (講談社現代新書 893) / 感想・レビュー
やす
再読。平成6年8月2日です。この年は、ある県でいじめ事件が発覚した年に一度読みました。本書では「いじめが成立するには、人間関係の構成として、劣った地位に置かれる人間が必要であることが考えられます」「いじめは、とにかく差異の強調にはじまるのです」「いじめの場合、まず汚れたものの強調からはじまることが多いようです」「いじめのいちばん典型的な形は、ささいな体の動かし方のちがいが、人に多義的な印象を与える場合に起こります」など、文化人類学者の視点でいじめを分析しています。現在もいじめが後を絶たないことが残念です。
2016/12/11
糸遊
山口昌男が幼い頃からの学校生活を振り返りながら、「学び」について読者に語りかけるようでした。学校ではろくなことは学べない!さぁ逃走せよ、闘争せよ、自ら学べ、という感じ。また学校におけるいじめの劇場化についてものべられてる。じぶんもかなしかったのかなぁ。
2017/11/11
子音はC 母音はA
本書の前半で学校においていじめがどのように形成されるかをスティグマ(烙印)という観点から探り、記号論の枠組みで捉えていく。後半では著者が小中高大での経験を語り、そこから学校という舞台を丸裸にする。教育論に一石投じる一冊かと思う。
2014/07/02
嘴
いじめはなぜ起きるか、ということを文化的な面から論ずる本。対処法は普通の内容だったので特筆することはない。5章以降の自伝部分は古い時代(戦後に駐留軍の基地で本をもらった、とか)なのでその部分は興味深かった。
2012/08/05
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